霞城セントラル

霞城セントラル

霞城セントラル（かじょうセントラル）は、山形県山形市にある官民複合型の高層ビルで、JR山形駅の西口に位置しています。このビルは、2001年の新年初日にオープンし、現在も地域の重要なランドマークとなっています。建物の所有権は、山形県、山形市、そしてエンドウ商事グループがそれぞれ3分の1ずつ持ち、山形新都心開発が運営と管理を行っています。

概要

霞城セントラルの立地は、山形駅西地区にあり、1928年に設立された鉄興社がこのエリアで操業を開始しました。この地域は、かつては二酸化マンガンを生産する工場があり、最盛期には1,000人以上の雇用を生み出すなど、経済的にも賑わっていました。しかし、山形新幹線の開通や交通インフラの改善といった変化に伴い、山形駅周辺の機能拡大が求められました。

その結果、山形市では商業活性化を目的に、中心市街地の整備を行う計画を策定し、その一環として霞城セントラルが建設されました。初めは民間と行政で均等にフロアを分配する見込みでしたが、実際には行政色が強い形となりました。そのため、山形市の保健所や高校など、公共的な施設が入居しています。

事業コンペ

このビルの建設手法には、山形県内初となる事業コンペティション方式が採用され、日建と大成建設のグループが提案したプランが選ばれました。1998年に着工し、2000年に完成後、2001年に正式にオープンしました。

建物の特徴

霞城セントラルでは、環境配慮と快適性を両立させるためにボイドコアシステムが採用されています。このシステムにより、ビル全体で自然の風を利用して換気を行い、エネルギー効率を高めています。また、駅近くに位置するこのビルの低層部には屋上庭園が設けられ、利用者に安らぎを提供しています。屋上庭園は夏には蒸散作用を、冬には断熱効果を発揮し、常に快適な環境を保てるよう工夫されています。

さらに、山形熱供給による地域冷暖房施設が備えられており、霞城セントラルだけでなく、周辺の山形テルサにも熱供給が行われています。1階には約1,000平方メートルの広さを持つアトリウムがあり、多目的に利用される場となっています。最上階の24階には無料の展望ロビーがあり、市街地の美しい景観を楽しむことができます。

名称の由来

「霞城セントラル」という名称は、1999年に行われた名称募集から選ばれました。応募数は全国から4716通にのぼり、審査の結果、山形の歴史を深く感じさせる「霞城」という言葉が採用され、県都の中心となる願いを込めて「セントラル」が加えられました。

アクセス

霞城セントラルへのアクセスは、JR山形駅から徒歩2分、山形東口駅前広場からも徒歩3分と非常に便利です。また、山形自動車道の山形蔵王ICや東北中央自動車道の山形中央ICからも車で15分程度で到着します。周辺には、山形テルサや文化芸術施設、博物館などが立ち並び、多様な利用が可能です。

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