露の団姫

露の団姫（つゆの まるこ）について

露の団姫は、1986年10月17日に生まれた日本の落語家であり、天台宗の僧侶でもあります。兵庫県尼崎市に在住し、株式会社七福神、上方落語協会、MC企画に所属しています。本名は鳴海春香で、出家に伴い戸籍上の本名も「春香」に改名しました。

初期の経歴

彼女は静岡県富士宮市で生まれ、愛知県立名古屋南高等学校を卒業しました。若い頃から劇団ひまわりに所属し、テレビや舞台の出演経験を持ちます。母親はカウンセラーで行政書士として活動しており、幼少期から死に対する恐怖が彼女の宗教への関心を高めました。高校1年生のときに法華経に出会ったことがきっかけで、将来の落語家としての道と僧侶の道を決意しました。

2005年3月7日には、二代目露の五郎兵衛の弟子として入門し、以後大師匠の下で住み込みの内弟子として修業をスタートさせました。2008年には修業を終え、天満天神繁昌亭などでの芸能活動を開始しました。

才能と趣味

団姫の趣味には読書、川柳、ぬいぐるみが含まれ、「番傘わかくさ川柳会」の同人でもあります。2010年には、オリジナルのゆるキャラ「ぽ〜ろ」をデザインし、ファンからの応募を経てその名前が決まりました。2011年には着ぐるみも登場し、Twitterで情報を発信しています。

2011年11月には天台宗にて出家し、僧侶としての活動も開始しました。2012年には比叡山行院で四度加行を受け、2019年には尼崎市に「道心寺」を建立する計画を発表し、2021年に住職として開山しました。この寺は「みんなが幸せになるお寺」を目指しており、仏事や悩み相談の受け付けも行っています。

社会活動と説法

彼女は、天台宗一隅を照らす運動の広報大使を務め、尼崎市男女共同参画審議会の委員としても活動しています。2022年以降は、故・瀬戸内寂聴が行っていた青空説法を継承する形で、岩手県や京都での説法や落語活動を展開しています。

プライベートと結婚

私生活では、2011年3月11日に太神楽曲芸師・豊来家大治朗と結婚し、2014年には第一子となる男児を出産しました。その後、2017年には選択的夫婦別姓が実現しなかったため事実婚に移行し、このことを著書『女らしくなく、男らしくなく、自分らしく生きる』で述べています。

高座でのスタイル

彼女は女性落語家でありながら男物の着物を着用し、出家後は坊主頭で高座に立っています。語り口は大師匠・二代目露の五郎兵衛に影響を受けており、古典落語だけでなく自ら創作した仏教をテーマにした落語にも力を入れています。

メディアでの活動

露の団姫は、テレビ、ラジオなどでも幅広く活動しており、様々な番組に出演しています。代表的なものには『お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺』や『かんさい情報ネットten.』などがあります。また、多数の著書も出版しています。彼女は自身の個性や経験を生かし、落語や仏教の知恵を通じて多くの人々に感動を与え続けています。

もう一度検索