青いブリンク

アニメ『青いブリンク』

『青いブリンク』は、1989年4月7日から1990年3月16日までNHKで放送されたアニメ作品で、手塚治虫が原案と監督を担当しました。全39話が放送され、NHKエンタープライズと手塚プロダクションによって制作されましたが、残念ながら手塚は制作中に逝去しました。

作品の概要

『青いブリンク』は、ソビエト連邦で制作された長編アニメ「せむしの仔馬」がベースとなっています。手塚治虫はシリーズの初期段階でストーリーを構築しましたが、彼の死後、本作品は『ジャングル大帝』と並ぶ遺作となりました。手塚は主にメインキャラクターデザインや物語構成を手掛け、絵コンテや原画も担当したことが特徴です。一部のパイロットフィルムは、最初のエピソードに使用されています。

放送中は、エピソード終了後に「ブリンクの不思議大図鑑コーナー」がありましたが、再放送やVHS、DVDには収録されていません。また、放送開始の前週には特番も行われ、石ノ森章太郎がゲストとして出演しました。アニメの映像ソフトはVHSやDVDが存在しましたが、現在は入手困難な状況です。最近ではGYAO!やU-NEXTなどで配信されています。

ストーリー

物語は、主人公の少年カケルが仲間たちと共に父親を救う旅に出るところから始まります。彼は、父親が謎の組織に誘拐されたことを知り、ブリンクや仲間と共に立ち向かいます。最初は弱虫なカケルですが、ブリンクとの絆を深め、次第に勇気を持つことができるようになります。

主な登場人物

• - 四季カケル（声 - 野沢雅子）: 12歳の少年で、父を助ける旅に出る。心優しく、時折臆病になるが、友情を通して成長する。
• - ブリンク（声 - 土家里織）: 宇宙から来た青い子馬。カケルに勇気を与え、彼の旅をサポート。
• - 四季春彦（声 - 納谷悟朗）: カケルの父親で童話作家。誘拐された後も、彼の物語は続く。
• - キララ姫（声 - 伊藤美紀）: わがままな姫で、旅に参加することで成長していく。
• - 丹波（声 - 小林克也）: 旅の運転手で、カケルたちをサポートする存在。

物語は多くのキャラクターが絡み合い、それぞれの成長や勇気が描かれています。各話で出会う仲間たちとの交流を通じ、カケルは様々な試練を乗り越えます。

制作スタッフ

本作品の制作には、手塚治虫が原作・監督を務め、スタッフには原征太郎、柳川茂、宇田川一彦などが名を連ねています。音楽も特筆すべき点で、芹澤廣明が担当しました。

人気と影響

『青いブリンク』は、手塚治虫の作品らしいメッセージ性の強い作品であり、当時のアニメ作品に大きな影響を与えました。勇気をテーマとしたストーリーは、多くの視聴者に共感を呼び起こし、今でも記憶に残る存在です。次世代に向けて勇気を持って挑戦する姿は、多くのファンに愛されています。

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