青い実の瞳

青い実の瞳

「青い実の瞳」（あおいみのひとみ）は、シンガーソングライター太田裕美が1984年5月21日に発表した通算23枚目のシングル盤A面収録曲です。この楽曲は、前作シングル「満月の夜 君んちへ行ったよ」に続く形で、当時の太田裕美が積極的に取り組んでいたテクノポップの音楽路線を継承しています。

楽曲制作背景

作詞は「満月の夜 君んちへ行ったよ」に引き続き、山元みき子名義で活動していた銀色夏生が担当。独特の感性で綴られる詞世界は、テクノポップサウンドとも絶妙に調和しています。作曲は太田裕美自身が手がけ、編曲は大村雅朗が担当。大村雅朗による緻密でモダンなアレンジが、楽曲のテクノポップ色を一層際立たせています。

カップリング曲

シングルのB面には「バラになって逃げよう」が収められています。こちらもA面と同じく、作詞を山元みき子、作曲を太田裕美、編曲を大村雅朗が手がけています。しかし、この「バラになって逃げよう」は、同年にリリースされたオリジナルアルバム『TAMATEBAKO』には残念ながら未収録となりました。ファンの間で聴く機会が限られていましたが、後にリリースされたベストアルバム『太田裕美 Singles 1978-2001』に、シングルのA面・B面曲として収録され、より多くのリスナーがアクセスできるようになりました。

アートワークとプロモーション

シングルのジャケット写真は、同時期に発表されたアルバム『TAMATEBAKO』のアートワーク撮影時の別カット、いわゆるポーズ違いのものが使用されています。アルバムの雰囲気と連動したデザインであり、当時の太田裕美のヴィジュアルイメージを伝えるものとなっています。

また、「青い実の瞳」にはプロモーションビデオ（PV）が存在します。このPVは、当時太田裕美が同じプロダクションに所属していたアン・ルイスと共に出演していた、新曲を紹介するテレビ番組内で披露され、オンエアされました。当時のテレビ番組を通じて、多くの視聴者に楽曲と共に映像が届けられた貴重な資料と言えます。

収録曲詳細

1984年5月21日発売のシングル盤（EPレコード）には以下の2曲が収録されています。

A面：青い実の瞳
作詞：山元みき子
作曲：太田裕美
編曲：大村雅朗
演奏時間：2分54秒

B面：バラになって逃げよう
作詞：山元みき子
作曲：太田裕美
編曲：大村雅朗

主な収録アルバム

この楽曲は、オリジナルのシングル以外にも、以下の太田裕美の主要なアルバムやベスト盤に収録されています。

『TAMATEBAKO』（オリジナルアルバム。A面曲のみ収録。）
『GOLDEN J-POP/THE BEST 太田裕美|GOLDEN J-POP_THE BEST 太田裕美』
『GOLDEN☆BEST 太田裕美 コンプリート・シングル・コレクション』
* 『太田裕美 Singles 1978-2001』（A面、B面共に収録。）

「青い実の瞳」は、1980年代半ばにおける太田裕美の音楽的な方向性、特にテクノポップへの傾倒を示す一例として、また作詞家・銀色夏生とのコラボレーションという点でも注目される楽曲です。当時の日本の音楽シーン、特にテクノ歌謡と呼ばれるジャンルの一端を担う作品としても位置づけることができます。

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