青山ブックセンター

青山ブックセンターの歴史と現在

青山ブックセンターは、東京都を拠点とする書店チェーンです。特に写真、デザイン、建築といった分野の書籍、そして洋書に力を入れている点が特徴です。創業は1980年、六本木に最初の店舗を構えました。当初は株式会社ボードという広告代理店が運営していましたが、その後、幾多の困難を経験しながら、現在ではブックオフコーポレーションの傘下で営業を続けています。

創業から苦境へ

1980年代、青山ブックセンターは順調に店舗を拡大し、東京に複数の店舗を展開するまでに成長しました。しかし、2000年代に入ると、経済状況の悪化や競争の激化といった外部要因、そして店舗拡大に伴う財務負担の増大といった内部要因が重なり、経営は深刻な危機に陥ります。2004年には、債権者からの破産申立てを受け、全店舗が一時営業停止に追い込まれました。

再建と転換

危機を乗り越えるため、青山ブックセンターは日本洋書販売(洋販)の支援を受け、民事再生手続きを開始します。一部店舗の営業再開や再出店など、再生に向けた取り組みが行われますが、洋販自体の経営悪化により、2008年には再び再建を迫られる事態に陥ります。

ブックオフコーポレーション傘下へ

2度目の再建の際には、ブックオフコーポレーションが支援企業として名乗りを上げました。ブックオフコーポレーションは、中古書籍販売で知られる企業です。この買収によって、青山ブックセンターは同社の傘下に入り、経営再建を図ることになります。その後、吸収合併などを経て、現在はブックオフコーポレーションの直営店舗として営業されています。

店舗の変遷

青山ブックセンターは、かつては東京の複数の地域に出店していました。しかし、経営再建や事業譲渡などを経る中で、店舗数は大きく減少しました。新宿、自由が丘、広尾などにあった店舗は、他の書店チェーンに譲渡されたり、閉店したりしました。現在では青山本店（渋谷区神宮前）のみが営業を続けています。

青山ブックセンターの特徴

青山ブックセンターは、新刊書を主に扱う書店です。特に、写真集、デザイン関連書籍、建築関連書籍、洋書に強みを持っています。美術関連書籍も取り扱っていますが、初版本や古い書籍の在庫は少ない傾向があります。専門性の高い書籍を多く扱うことから、特定の分野に興味を持つ顧客層に支持されています。

まとめ

青山ブックセンターは、創業以来、数々の困難を経験しながらも、現在まで事業を継続してきた書店です。経営再建や事業譲渡などを経て、現在の姿になった歴史は、日本の出版業界の変化を象徴すると言えるでしょう。現在はブックオフコーポレーションの一員として、これからも独特の選書で顧客を魅了し続けることが期待されています。

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