青山里戦闘

青山里戦闘

青山里戦闘は、1920年10月21日から26日までの間、満州の間島和竜県（現在の中国吉林省延辺朝鮮族自治州和竜市）の青山里周辺で発生した日本軍と朝鮮人の独立運動武装組織、さらには中国人馬賊との戦闘を指します。この戦闘は、当時の国際情勢を背景に、朝鮮半島の独立運動が燃え上がる中で行われ、その影響は現在の韓国や北朝鮮の歴史認識にも大きく反映されています。

経過の概要

間島出兵の過程で、東正彦少将は延吉県と和竜県を担当し、武装組織の動向に注意を払うよう指示されました。10月15日に竜井村に到着後、彼は東支隊を編成し、敵の動きを探ります。情報によれば、頭道溝の西南に位置する青山里付近に武装組織が集結しているとのことでした。これを受けて、山田隊は迅速に行動を開始し、主力をもって討伐する計画を立てます。

具体的には、山田隊は二つの縦隊に分かれて青山里に進軍し、右縦隊は頭道溝を経て十八日の午前に蜂蜜溝で中国人馬賊と接触。戦闘の結果、武装組織を撃退しました。山田隊はその後、さらに奥地へ進むものの、武装組織はすでに逃走した後でした。

21日になって、右縦隊が合流し、山田隊は青山里周辺の密林を捜索し、近隣の部落を掃討しました。安川少佐の指揮する選抜歩兵1中隊が追撃隊として老嶺方面へ向かう中、かつての宿営地を発見し、武装組織と交戦します。最終的に、日本軍は主力を安置地に撤退させ、武装組織に対して戦闘を仕掛けたものの、彼らは密林に火を放ちつつ逃げ去りました。

この戦闘の結果は日本軍に4名の戦死者と数名の負傷者を出させましたが、戦闘を終えた後の検証では損害が非常に限られていたことが判明しました。

歴史的な評価

青山里戦闘の結果は、時間と共にさまざまな解釈が生まれました。一方、韓国の文献ではこの戦闘は「青山里大捷」として知られ、独立軍の勝利とされていることが主張されています。この戦闘は朝鮮独立運動における重要な出来事として位置づけられ、大韓民国の建国神話に深く組み込まれています。しかし、北朝鮮側ではこの戦闘が公式な独立運動史に記録されておらず、評価に隔たりが見られます。

一方、日本側の記録によると、青山里戦闘での日本軍の損害は限定的であり、戦死者は11名、負傷者は24名のみでした。この discrepancy は長年にわたり、韓国と日本の歴史認識の違いを際立たせる要因となっています。

戦闘の評価を主張する文献の中には、具体的な名前が挙げられることもありますが、一部の主張には反証が存在しています。例えば、加納連隊長の戦死についての情報は、確認できる資料に基づかないものであるとされています。

このように、青山里戦闘は単なる戦闘の記録にとどまらず、それぞれの国の歴史認識における重要な要素となっています。今後も、その評価と影響について議論が続くことは避けられないでしょう。

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