間島

間島について

間島（かんとう）は、中国吉林省の延辺朝鮮族自治州に位置し、豆満江以北の朝鮮民族の居住地として知られています。中心都市は延吉で、北朝鮮と接しており、地域には豊かな文化と歴史が存在します。この地域の名称は、もともと朝鮮の豆満江中洲島に由来し、時代とともにその範囲が広がりました。特に、鴨緑江以北の朝鮮人居住地は「西間島」と呼ばれることもあります。

間島問題の歴史

歴史的に、間島の土地を巡っては様々な対立が存在しました。朝鮮王朝の実録によると、李成桂の時代、鴨緑江と豆満江を国境として定め、その後の清王朝との間での国境画定に関する問題が浮上しました。1712年には白頭山の南東に国境を示す石碑が設置されましたが、朝鮮農民の移住は続き、清朝は実質的に朝鮮農民を領民として受け入れることになりました。

国境線の確定に向けた交渉は難航し、1885年と1887年の会談では意見が対立しましたが、最終的には清朝の領有権が強化される結果となりました。その後、日本が満洲に進出する中で、日清戦争の結果清の勢力が低下し、韓国が独立を求める動きが顕在化しました。1903年には間島に管理使が派遣され、地域の状況がさらに複雑化しました。

独立運動とパルチザン活動

また、第一次世界大戦後には民族自決に関する運動が高まり、間島でも朝鮮独立の訴えが活発化しました。これにより、抗日パルチザンが活動の場として間島を利用し、さまざまなゲリラ事件が発生しました。特に1920年には、独立軍が日本の兵士と衝突し、多くの事件が起こりました。さらに、1930年代には中国共産党と連携を持つ独立運動が展開されるなど、間島は朝鮮の独立運動の重要な拠点となりました。

国境の確定と現状

満洲国が誕生すると、間島はその一部として位置づけられましたが、満洲国崩壊後、間島は中華人民共和国が引き継ぎ、1955年には朝鮮族の自治を認める延辺朝鮮族自治州が設立されました。さらに1962年には中朝間で国境が正式に定められましたが、これは過去の交渉の結果を踏襲したものです。これ以降も間島を巡る問題は続いており、国境の明確化が進められました。

韓国と中国の対立

現在においても、間島は韓国と中国の間での領土問題として認識されています。韓国側は間島が自国の伝統的な領土であると主張し、中国側はこの地域を過去の伝説や創作話として扱う姿勢を示しています。韓国国内では、間島の日を記念し、過去の領有権を主張する活動が行われています。この問題は今後も、南北朝鮮の統一が進む中で再燃する可能性があるため、注視されるべきです。

このように、間島は歴史的、文化的、そして政治的にも重要な地域であり、知識を深めることで現在の国際関係や地域の歴史的背景を理解する手助けとなります。

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