青島次郎

青嶋 次郎の生涯と業績

青嶋 次郎（あおしま じろう）は、1897年に静岡県静岡市で生まれた飛行家および実業家で、日本の航空と教育教材の発展に寄与した人物です。彼は青島文化教材社の創設者として、日本の模型飛行機の普及に貢献しました。

幼少期から上京まで

青嶋は静岡尋常高等小学校（現・静岡市立葵小学校）を卒業した後、地元の建具店で奉公生活を送ります。しかし、彼は1915年に上京し、新たな人生を求めました。上京後は伊藤音次郎に助けられ、1917年には伊藤飛行機研究所に工員として働き始めます。

飛行家への道

彼は1919年から飛行機操縦の訓練を受け、1921年に結婚。1923年には三等飛行機操縦士免状を取得し、飛行家としての第一歩を踏み出しました。しかし、1924年に設立した青島飛行機研究所では郷土訪問のための飛行を試みるも、事故により「静岡号」を失うことになります。これに伴い、翌年にはアブロ式練習機が支給されますが、事業は不採算となり、飛行家としての活動は1926年に終了しました。

新たな商業活動

飛行活動が終わった後、青嶋はハイヤー業や自転車屋などの事業を展開しますが、何らかの形で航空と結びつけたかった彼は、1932年に静岡の木工技術を活かして木製の動力付き模型飛行機を市場に投入します。特に「ライトプレーン」は学校の指定教材として採用され、多くの子どもたちに模型飛行機の楽しさを提供することになります。この模型商品から、後の青島文化教材社の事業がスタートしました。

教育におけるリーダーシップ

1940年には静岡県模型航空機工業組合の初代理事長に就任し、航空模型の普及活動を推進しました。同年には全日本模型工業連合会の理事にも選ばれるなど、教育と模型づくりの領域でリーダーシップを発揮します。さらに、静岡県小売商組合理事長や理工教材組合理事を歴任し、その影響力を広げていきました。

最期と遺産

青嶋次郎は1949年に静岡県模型倶楽部の会長に推されますが、夜の懇親会で急逝するという非常に突然な形で人生を終えました。彼の事業や活動は、今でも多くの人々に影響を与え続けており、特に青島文化教材社は次世代の教育を支える重要な企業となっています。青嶋の情熱と努力は、飛行機に対する愛情をもって子どもたちに夢を抱かせ、その後の日本の航空教育の基礎を築いたのです。

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