青春時代 (アリスの曲)

アリスの4枚目のシングル「青春時代」は、1973年12月5日に東芝EMIからリリースされました。この楽曲は、アリスの3枚目のアルバム『ALICE III』と同日に発売され、バンドにとって新たな試みとなりました。

作詞はなかにし礼、作曲は都倉俊一という、アリスのオリジナルメンバー以外による作品であることが特徴です。アリスは、他に「二十歳の頃」や「今はもうだれも」など、外部の作家による楽曲も発表しています。

当時、関西で人気を博していたアリスでしたが、東京での成功を目指し、ソフト路線への転換が図られました。その一環として、歌謡曲作家であるなかにし礼と都倉俊一が起用されました。しかし、この「ヒット狙い」とも言える戦略は、結果的に批判を浴びることになります。

メンバーは、歌謡曲作家による作品を歌うことに大きな葛藤を抱えていたようです。谷村新司は後年、この曲について「それほどのヒットとは言えなかったが、それでも僕らの曲より売れた。“売れる曲とは何か”を学んだ気がする」と語っています。この経験は、アリスにとって貴重な教訓となったと言えるでしょう。

2020年10月28日には、MEG-CD仕様で再発され、再び注目を集めました。

収録曲

全作詞：なかにし礼　作曲・編曲：都倉俊一

SIDE 1
青春時代 [2:44]

SIDE 2
地図にない町 [2:31]

収録アルバム

ALICE III

「青春時代」は、アリスの音楽的な幅を広げた楽曲であると同時に、バンドの葛藤や成長の過程を示す重要な作品と言えるでしょう。

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