青木周三

青木周三（あおき しゅうぞう）は、1875年（明治8年）に山口県で生まれ、日本の鉄道行政と地方自治に貢献した人物です。1946年（昭和21年）に71歳で没するまで、官僚、貴族院議員、横浜市長として多岐にわたる活動を行いました。

生い立ちと官僚としてのキャリア

青木周三は、山口県大島郡久賀町（現在の周防大島町）で、医師である青木周哲の三男として生を受けました。その後、青木五百輔の養子となります。第二高等学校を経て、1902年（明治35年）に東京帝国大学法科大学法律学科（英法）を卒業しました。卒業後は鉄道書記となり、1904年（明治37年）に高等文官試験に合格し、鉄道官僚としてのキャリアをスタートさせます。鉄道事務官、鉄道庁参事、鉄道院参事、鉄道院理事を歴任し、鉄道行政の中枢を担いました。

1919年（大正8年）には筑豊鉄道専務取締役に就任し、民間鉄道の経営にも携わります。1921年（大正10年）には横浜市電気局長となり、地方自治の分野にも足を踏み入れました。1923年（大正12年）には横浜市助役として、関東大震災からの復興に尽力。被災地の復旧・復興に貢献しました。

その後、1924年（大正13年）に鉄道省経理局長に転じ、鉄道次官に昇任。1926年（大正元年）まで務め、鉄道行政の要として活躍しました。

貴族院議員と横浜市長

1926年12月7日、青木周三は貴族院議員に勅選され、亡くなるまでその職を務めました。1929年（昭和4年）には鉄道次官に再任され、鉄道行政に再び携わります。1935年（昭和10年）には横浜市長に選出され、1941年（昭和16年）まで務めました。横浜市長としての在任中、都市の発展に尽力し、インフラ整備や都市計画を推進しました。彼の墓所は多磨霊園にあります。

家族

青木周三の実父である青木周哲は、大島郡久我村の勘場医であり、地域医療に貢献しました。青木周三は、関東大震災で二人の子供を失うという悲劇を経験しています。長男の青木周吉（1907-1976）は、成蹊高等学校を経て東京帝国大学を卒業後、日本興業銀行に入行し、後に東洋曹達工業の社長を務めました。また、二女の峰子（1912年生）は、天坊裕彦の妻となりました。

栄典

1930年（昭和5年）12月5日には、帝都復興記念章を受章。1931年（昭和6年）4月11日には、勲二等瑞宝章を受章し、その功績が称えられました。

まとめ

青木周三は、鉄道官僚として鉄道行政に貢献し、関東大震災後の横浜市では助役として復興に尽力、その後の横浜市長としても都市の発展に寄与しました。また、貴族院議員としても国政に参画し、多岐にわたる分野でその手腕を発揮しました。彼の生涯は、日本の近代化を支えた官僚の一人として、後世に語り継がれるべきでしょう。

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