青木新

青木新（あおき あらた）は、1881年（明治14年）2月11日に熊本県（現在の熊本市）で、小学校教員の父・青木健次郎の長男として生を受けました。1907年（明治40年）には、東京帝国大学法科大学政治科を卒業し、外交官及領事官試験に合格。これにより、外交官としてのキャリアをスタートさせました。

初期のキャリアでは、シカゴ領事官補を皮切りに、副領事、領事と着実にステップアップ。その後、大使館三等書記官、二等書記官、外務書記官、外務大臣秘書官、大使館一等書記官、参事官、そしてホノルル総領事といった要職を歴任しました。その間、中国、ロシア、アメリカ合衆国、ブラジルといった国々にも赴任し、国際的な経験を積みました。

1926年（大正15年）には、駐メキシコ公使に任命され、外交官としての重要な一歩を踏み出します。さらに1930年（昭和5年）4月から同年8月までは、駐キューバ公使も兼任しました。1932年（昭和7年）には、駐スペイン公使に転じ、ヨーロッパでの外交活動にも従事しました。このように、青木はアメリカ大陸、そしてヨーロッパと、広い範囲で日本の外交に貢献した人物でした。

青木新の生涯は、明治から昭和にかけての激動の時代における日本の外交を支えた一人として、その名前を歴史に刻んでいます。彼の足跡は、今日の国際関係を考える上で貴重な示唆を与えてくれるでしょう。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年。
日本官界情報社編『日本官界名鑑 昭和十二年版』日本官界情報社、1937年。
外務省外交史料館日本外交史辞典編纂委員会『新版 日本外交史辞典』山川出版社、1992年。
秦郁彦編『日本近現代人物履歴事典』東京大学出版会、2002年。

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