青木英美 (脚本家)

青木英美

青木英美（あおき えみ）は、日本の脚本家、映画スタッフ、そしてプロデューサーとして、多岐にわたる映像作品や舞台制作に深く関わってきました。栃木県に生まれ育ち、多摩美術大学上野毛校で映像表現の世界に触れました。学生時代から積極的に自身の映像作品を手掛け、卒業後は映像制作の現場でキャリアをスタートさせます。

初期には映像制作会社にて、制作アシスタントや助監督（AD）として経験を積み、その後、脚本アシスタントプロデューサーやプロデューサーといった立場で制作の中枢に関わるようになりました。この幅広い現場経験が、その後の活動の礎となります。独立後、あるいは活動の中心を移してからは、映画やテレビドラマの企画立案、プロデュース、そして脚本執筆といった創造的な役割を担うことが増えました。日本シナリオ作家協会の会員でもあり、脚本家としての顔も持ち合わせています。

自身の才能は早くから認められ、1994年には自身が脚本と監督を務めた映像作品「不要了 -プヨラ-」がイメージフォーラムフェスティバルに入選するという評価を得ました。また、2006年7月には第7回日本映画エンジェル大賞を受賞しており、企画者としての手腕も高く評価されています。

主な作品

青木英美のキャリアは、数々の映画やドラマ、舞台作品によって彩られています。その関わり方は、脚本、監督、助監督、アシスタントプロデューサー、プロデューサー、スタッフと多岐にわたります。

映画

映画分野では、自主制作から商業作品まで幅広く携わっています。

「雪はそれ故に眠られる」 (16mm/Color/20分)：1995年に中野武蔵野ホールで上映されたこの作品では、脚本と監督を務めました。1994年にはイメージフォーラムフェスティバルに入賞しています。
「GUN CRAZY Episode-3 叛逆者の狂詩曲(ラプソディ)」 (2003年)：この作品では、脚本を共同で執筆しています。
「恋文日和」：複数のエピソードからなるオムニバス作品で、助監督として全ての作品に参加しました。
「僕の初恋をキミに捧ぐ」 (2009年10月公開)：アシスタントプロデューサーとして制作に携わりました。
「くちづけ」 (2013年5月公開)：堤幸彦監督、宅間孝行脚本の本作では、プロデューサーおよび企画として制作を主導しました。
「ガールズ・ステップ」 (2015年9月公開)：アシスタントプロデューサーとして参加しています。

テレビドラマ

テレビドラマの世界でも、脚本家やプロデューサーとして活躍しています。

BS日テレで放送された「真夜中の少女・MAYA」では脚本を担当しました。
日本テレビのショート番組「優しさ便り」にも脚本家として参加しています。
TBSテレビのスペシャル番組「筑紫哲也&爆笑問題　拝啓ブッシュ大統領閣下!! あなたが絶対語らない10の秘密」にも制作スタッフとして関わっています。
特に多くの作品に関わったのが、フジテレビで放送された深夜ドラマシリーズ「劇団演技者。」です。このシリーズでは、アシスタントプロデューサーとして、様々な気鋭の監督や若手俳優たちと共に作品を生み出しました。主なエピソードと出演者、監督は以下の通りです。
「あたらしい生き物」：主演 長野博（20th Century）、監督 大根仁
「あの娘ぼくがロングコント決めたらどんな顔するだろう」：主演 町田慎吾・屋良朝幸（当時MA）、監督 大根仁
「石川県伍参市」：主演 櫻井翔（嵐）、監督 納戸正明
「冬のユリゲラー」：主演 今井翼（当時タッキー&翼）、監督 納戸正明
「家が遠い」：主演 増田貴久、加藤成亮、草野博紀、手越祐也（NEWS）、監督 古厩智之
「ロンリーマイルーム」：主演 横山裕（関ジャニ∞）、監督 内田英治
「男の夢」：主演 生田斗真（当時ジャニーズJr.）、監督 大根仁
「ナーバスな虫々」：主演 佐藤アツヒロ、監督 納戸正明
「レプリカ」：主演 坂本昌行（V6）、演出 西川誠也
「さよなら西湖くん」：主演 今井翼、演出 窪田崇
連続ドラマとしては、2015年に放送された「ある日、アヒルバス」（主演：藤原紀香、山下健二郎、トリンドル玲奈ほか）にもスタッフとして参加しています。

舞台・その他

映像分野だけでなく、舞台やライブイベントの制作にも携わっています。

舞台「再起動ロッケンロー!!」ではスタッフとして制作を支えました。
「真崎宗二告別式」ではプロデューサーを務めました。
ライブイベント「ZASH LIVE」（渋谷Takeoff7、六本木morphなどで開催）でもプロデューサーとして企画・運営に携わりました。

青木英美は、脚本執筆から制作現場、そして企画・プロデュースまで、映像制作のあらゆる側面に精通しており、その幅広い知見と経験を活かして、数々の作品を世に送り出しています。多様なジャンルやメディアで活躍する、日本の映像・エンターテイメント業界における重要な一人と言えるでしょう。

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