青木茂 (参議院議員)

青木茂 - 日本の経済学者、政治家

青木茂（あおき しげる、1922年10月29日 - 2016年1月27日）は、日本における経済学者であり、政治活動を通じてサラリーマンの権利を擁護した著名な政治家です。愛知県豊橋市に生まれ、東京帝国大学商科を卒業。彼は愛知教育大学および大妻女子大学の教授としても知られています。

政治キャリアの始まり

青木は1980年の第12回参議院議員通常選挙で無所属候補として全国区から立候補しましたが、残念ながら落選しました。しかし、1983年にサラリーマン新党を結成し、彼はその代表となります。この党は、既存の税制の不公平を是正し、サラリーマンに対する必要経費の認可を訴える姿勢を強く持っていました。「給料日の怒りを国会へ！」というスローガンのもと、彼は多くの支持を集め、同年の参院選では当選を果たしました。

サラリーマン新党の活動

選出後、青木はサラリーマンの権利や生活向上を目的とした政策を積極的に提案しました。しかし、1989年には日本社会党の土井ブームの影響や新党ブームの陰りによって落選。青木はこれを機に党代表を辞任し、最高顧問として活動を続けることになります。

1992年の第16回参院選では、サラリーマン新党としての独自候補を立てず、社民連からの立候補を試みましたが再び落選し、政界からの引退を決断しました。しかし、党名義としてはサラリーマン新党は存続し、青木はその代表を退くことなく名を残しました。この年には、勲三等旭日中綬章を受章しています。

青木のイデオロギーと人間性

青木は、一貫して国民の生活向上を政治の最優先課題とする立場を取っており、政治的イデオロギーにとらわれない温厚なリベラリストとして知られています。彼のもとを訪れて立候補を要請したのは、後に首相となる菅直人であり、青木の自宅を借りて塾を開いたことでも知られています。また、作家の城山三郎とは同僚として愛知学芸大学で教鞭をとっており、彼に上京を勧められたことが青木の人生の転機となりました。

晩年の活動と死去

政界を引退した青木は、年金生活を送りながらも時代小説などの執筆活動に勤しみました。2016年1月27日、大動脈瘤の破裂により93歳で亡くなりました。彼の死去により、青木は従四位に叙されました。

著書

青木の著書には『彼には志があった－評伝近藤重蔵－』があり、これは郁朋社の第1回中・近世文学賞の研究部門で優秀賞を受賞した作品です。

青木茂の政治活動や著作は、今なお多くの人々に影響を与え続けています。彼の生涯を通じて、サラリーマンの権利と生活向上を追求した姿勢は、多くの人に記憶されることでしょう。

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