青木隆敏

青木 隆敏 - 俳優

滋賀県に生まれ、12月2日を誕生日とする青木 隆敏（あおき しげと）は、日本の舞台を中心に活躍する俳優です。男性俳優のみで構成されるユニークな劇団、Studio Lifeに所属しており、2000年にジュニア5期生として劇団の門を叩きました。

舞台での表現力

Studio Lifeという男性だけのカンパニーにあって、青木氏の俳優としての特筆すべき点は、その役柄の幅広さです。力強い男性役から、繊細な少女役まで、性別や年齢といった枠を超えた多様なキャラクターを見事に演じ分けます。これは、劇団の特性を最大限に活かしつつ、俳優自身の高い表現力と探求心によって実現されるものです。特に、少女役を演じる際には、その内面の機微や可憐さを表現し、観客を作品世界へと引き込みます。

これまでの出演作リストを見ると、その多彩さが際立ちます。Studio Lifeの代表作である『トーマの心臓』ではユリスモール役やサイフリート役、『OZ 〜オズ〜』ではヴィアンカ役や1024役、『LILIES』では伯爵夫人役、そしてウィリアム・シェイクスピア作品の翻案である『夏の夜の夢』や『十二夜』では女性役を含む複数の役を演じています。外部公演にも積極的に参加しており、ミュージカル『黒執事 -千の魂と墜ちた死神-』ではハンクス刑事役、舞台『花咲ける青少年』ではセズン役など、所属劇団の枠を超えた活動も展開し、自身の演技の幅を広げています。

主な舞台出演作品（一部）

『OVERSEAS オーバーシーズ』
『The Kiss of an Invisible Man 透明人間の蒸気』
『鑑定医シャルル』
『月の子』
『Sons』
『ブギトゥ・バグース!』
『パサジェルカ』
『死の泉』
『OZ 〜オズ〜』（ヴィアンカ、1024）
『ヴァンパイアレジェンド』
『DRACULA』（ジョナサン）
『決闘』
『夏の夜の夢』（ヘレナ / フルート / サー・アンドルー 他）
『TAMAGOYAKI』
『マージナル』
『LILIES』（伯爵夫人）
『フルーツバスケット』
『十二夜』（キャタリーナ、ヘレナ / フルート / サー・アンドルー 他）
『PANSY MAZE』
『トーマの心臓』（ユリスモール、サイフリート）
『11人いる!』（マヤ王バセスカ）
『PHAMTOM～語られざりし物語～』（マドレーヌ）
『リアル・シンデレラ・ストーリー』（シンデレラ）
『天守物語』（舌長姥）
『続・11人いる!』（オナ）
アルセーヌ・ルパン『カリオストロ伯爵夫人』（ジョゼフィーヌ・バルサモ）
『少年十字軍』（カドック）
『大いなる遺産』（エステラ）
『十年経ったらさようなら』（青木）
『食卓の華』（正俊）
『厚い雲に覆われた光』（喜代村）
『霞の中の少年』
『十二人の怒れる男』
『ガラスの動物園』（ローラ・ウィングフィールド）

多角的な活動と人物像

俳優として舞台に立つ傍ら、青木氏は「イル（遺る）」という名義で音楽活動も展開しており、精力的にライブパフォーマンスを行っています。表現者としてのフィールドを舞台に留めず、音楽という別の表現方法にも意欲的に取り組むその姿勢は、彼のクリエイティブな一面を示しています。

プライベートな側面では、身長174cm、体重54kg、血液型O型、射手座というプロフィールを持ちます。趣味は映画鑑賞ですが、特に特技であるテニスには近年力を入れているようです。

また、青木氏には「ゲシ」という親しみやすい愛称があります。この愛称に連動して、愛犬の名前を「冬至くん」と名付けるなど、ユーモアと遊び心を併せ持つ一面も垣間見れます。こうしたエピソードからも、飾らない、温かみのある人柄がうかがえます。

映画への出演経験もあり、2010年には『ここに、幸あり』に出演するなど、映像作品にも活動の場を広げています。

Studio Lifeの公式ウェブサイトや自身のブログ「ゲシブロ」を通じて、最新の情報や日々の出来事を発信しており、ファンとの交流を大切にしています。舞台俳優として多様な役柄に挑戦し続ける一方で、音楽やテニスなど多角的な関心を持つ青木隆敏氏の今後の活躍が期待されます。

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