青松寺

萬年山 青松寺

青松寺は、東京都港区愛宕二丁目に位置する曹洞宗の寺院です。山号を萬年山と称し、その歴史は室町時代にまで遡ります。

歴史

青松寺は、文明8年（1476年）に太田道灌が雲岡舜徳を招聘し、武蔵国貝塚（現在の千代田区麹町付近）に創建されました。当初は現在の場所ではなく、江戸城拡張に伴い、徳川家康によって現在の愛宕の地に移転されました。移転後も「貝塚の青松寺」という俗称で親しまれていた時期があります。

江戸時代には、長州藩、土佐藩、広島藩、津和野藩、津山藩、岡藩、安房勝山藩、請西藩など、多くの大名家が江戸で藩主や家臣が亡くなった際の菩提寺として青松寺を利用しました。また、江戸前期に存在した高須藩、沢海藩、玉取藩といった大名家の菩提寺でもあり、これらの家が改易された後も、旗本として墓所を青松寺に設けていました。現在、墓所が残っているのは請西藩のみで、他の大名家の墓所は関東大震災後に旧領地などに改葬されています。例えば、岡藩は青山霊園にあった墓所を大分県竹田市へ移しました。

青松寺は、人材育成の場としても重要な役割を果たしました。境内には「獅子窟学寮」が設けられ、多くの人材を輩出しました。明治8年（1875年）には、獅子窟学寮内に曹洞宗大学林専門本校が開校し、翌年には泉岳寺学寮、吉祥寺学寮と統合し、現在の駒澤大学へと発展しました。

近年では、東京工業大学の上田紀行助教授を招き、仏教ルネサンス塾やボーズ・ビー・アンビシャス!!といった現代社会のニーズに合わせた活動も展開し、仏教や僧侶のあり方を模索しています。また、山門の入り口には、近代的な高層ビルである愛宕グリーンヒルズがそびえ立ち、歴史と現代が融合した風景が広がっています。

インドネシア独立戦争に参加したアブドルラフマン市来龍夫とアレフ吉住留五郎の功績を讃え、1956年にはスカルノ大統領から贈られた記念碑が、境内の入り口右奥に設置されています。

墓所

青松寺には、以下のような著名人の墓所があります。

槍持勘助
明石元二郎
新井春次郎
請西藩主 林忠崇

近隣情報

青松寺の周辺には、以下の施設があります。

愛宕山 - 愛宕神社
東京慈恵会医科大学附属病院
NHK放送博物館
愛宕グリーンヒルズ
国際仏教学大学院大学

外部リンク

萬年山青松寺

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