青柳総本家

株式会社青柳総本家：名古屋を代表するういろうの老舗

1879年（明治12年）、後藤利兵衛氏が尾張徳川家17代徳川慶勝公から家号「青柳」を受け継ぎ、青柳総本家を創業しました。以来130年以上にわたり、名古屋の食文化を支える老舗として、ういろうをはじめとする様々な菓子を製造・販売しています。現在では、生産量・販売数ともに日本一の地位を確立しています。

特徴的なトレードマークと商品名

青柳総本家のトレードマークは、柳に飛びつくカエルです。これは、小野道風の故事に由来し、目標に向かって何度でも努力を繰り返すという企業理念を表しています。デザインは杉本健吉氏によるものです。主力製品であるういろうと、英語で柳を意味する「willow」の発音が似ていることは、偶然の産物です。

多様な商品展開

青柳総本家は、ういろうを代表商品として、多様な商品を展開しています。定番のういろうは、白、抹茶、桜、こしあん（上がり）、黒など、多彩なフレーバーが揃っています。一口サイズのものから、季節限定商品まで、幅広いニーズに対応しています。

また、ういろう以外にも、カエルまんじゅう、ケロトッツォ（マリトッツォをアレンジした商品）、きしめんパイ、小倉サンド、名古屋生サブレなど、ユニークな商品も開発しています。1970～80年代には、「フルール」ブランドで洋[[菓子]]も製造・販売していました。

店舗網と販売チャネル

青柳総本家は、愛知県名古屋市に本社工場を構え、守山直営店、大須本店、KITTE名古屋店、エスカ店など、市内各地に店舗を展開しています。さらに、名古屋三越、松坂屋名古屋店、名鉄百貨店、ジェイアール名古屋タカシマヤなど、主要百貨店にも売場を設けています。近年は関東圏にも進出し、神楽坂店、浅草店をオープンさせています。2018年には、ららぽーと名古屋みなとアクルスの蔦屋書店内に「喫茶Willows」も開業しました。

東海道新幹線と青柳ういろう

東海道新幹線開業時には、名古屋名物として青柳のういろうだけが車内販売を許可されました。このことが、ういろうを全国区の銘菓として広く知らしめるきっかけとなりました。

長寿CMと話題の歌詞

1969年から放送されている青柳ういろうのCMソングは、東海地方では非常に有名です。CMソングの歌詞「くやしかったら言ってみな。白・黒・抹茶・あずき・コーヒー・ゆず・桜」の最後のフレーズが「あずき」なのか「上がり」なのかが、長年話題となっています。放送開始当初は「上がり」でしたが、その後「あずき」に変更され、その後再び「上がり」に戻っています。

企業の歴史

青柳総本家は、1931年には国鉄名古屋駅構内での販売を開始し、1950年に法人化、1964年には東海道新幹線での車内販売を開始するなど、常に時代の変化に対応しながら成長を遂げてきました。1969年にはテレビCMをスタートさせ、積極的な宣伝活動も行っています。近年では、汚染米事件への対応など、消費者への信頼を維持するための努力も続けています。

まとめ

青柳総本家は、伝統を守りながら、常に新しいことに挑戦し続ける企業です。ういろうという伝統的な菓子をベースに、時代に合わせて商品を開発し、販売チャネルを拡大することで、130年以上にわたって発展を続けています。その歴史と取り組みは、他の企業にとっても参考になるものと言えるでしょう。 これからも、名古屋の食文化を牽引する企業として、更なる発展が期待されます。

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