青緑1号

青緑1号について

青緑1号（あおみどり1ごう）は、日本国有鉄道（国鉄）が定めた特有の色名称で、広く認知されているエメラルドグリーンとしても知られています。この色のマンセル値は「2BG 5/8」であり、国鉄内では常用されている色名の一つです。

歴史と背景

この青緑1号が初めてラインカラーとして採用されたのは、1967年（昭和42年）に常磐線に導入された103系の車両の際です。実はこの色の選定には、当時の経済成長期における宝石ブームが大きな影響を与えていたと考えられています。また、「常磐色（ときわいろ）」に因んで青緑1号が名付けられたという説も存在します。

常磐線は、1971年に常磐快速線と常磐緩行線に分離されましたが、両方のラインで同じ青緑1号の色が継続して使用されています。特に、その後導入されたE231系には、誤乗を防ぐために青緑1号の太帯の下に黄緑6号の細帯が追加されています。

使用の現状

国鉄時代には、青緑1号は主に常磐線の直流電化区間や成田線の一部で使用されていましたが、他線区ではほとんど見かけることはありませんでした。1986年に、千葉鉄道管理局が「なのはな」というお座敷列車を導入した際に、窓下の帯に青緑1号が採用されたのが、国鉄時代における唯一の例です。この色は、通勤形の5色の中で旧形国電には一度も使用されていないため、特異な存在です。

国鉄分割民営化以降は、西日本旅客鉄道（JR西日本）の加古川線においても採用され、さらにその後の電化では103系電車にも引き継がれています。また、JR西日本の和歌山地区の電車における新しい塗装でも、青緑一色の色が使用されるようになり、これも青緑1号に近い色合いです。

使用されている車両

青緑1号は、さまざまな車両で使われています。以下は、その代表的な車両のリストです：

• - JR東日本

- 国鉄101系（南武支線用ワンマン車、帯）
- 国鉄103系0・1000番台（常磐快速線・緩行線）
- E127系（南武支線用ワンマン車、帯）
- 165系（「なのはな」）
- 203系（常磐緩行線）
- 205系1000番台（南武支線用ワンマン車、帯）
- 207系900番台（常磐緩行線）
- E501系（常磐線、および水戸線）
- 209系1000番台（常磐緩行線）
- E231系0番台（常磐快速線、成田線我孫子支線）
- E233系2000番台（常磐緩行線）

• - JR西日本

- 103系3550番台（加古川線）
- 125系
- 国鉄キハ35系気動車
- 国鉄キハ40系気動車（加古川線で使用）

色に関する知識

青緑1号の近似色には緑や東京メトロ南北線の路線色であるエメラルドグリーンも含まれます。
また、山陽電気鉄道の200形電車の登場当初の塗装にもこの色が使われていました。

関連項目

• - 色
• - 色名一覧
• - 国鉄色
• - エメラルド

青緑1号はその特異な色合いと長い歴史によって、日本の鉄道文化における一つの象徴となっています。

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