青葉 (重巡洋艦)

軍艦青葉の概要と歴史

青葉（あおば）は、日本海軍が保有した重巡洋艦であり、青葉型重巡洋艦の1番艦として知られています。この艦は三菱造船長崎造船所で建造され、艦名は京都府と福井県にまたがる青葉山に由来しています。艦内には青葉山の青葉神社が設置されており、艦長には後に日本の総理大臣となる中曽根康弘も名を連ねていました。

建造経緯

青葉は、1922年に計画された一等巡洋艦の一つとして、大正時代に建造が決定されました。最初の艦名は衣笠と古鷹でしたが、後に青葉の艦名が与えられ、1924年に起工されました。1926年には進水し、1927年には艤装員事務所が設置され、同年9月20日に正式に竣工しました。その後、青葉は佐世保鎮守府に編入され、様々な艦隊に所属しました。

青葉は、1930年にロンドン海軍軍縮条約に批准されると、艦の分類が変更され、重巡洋艦として再定義されました。この変更を受けて、海軍の艦艇類別が改訂され、青葉も新たなる役割を担うこととなりました。

軍歴と活動

青葉は、1927年から数年に渡り多くの艦隊任務に従事しました。1930年代には日中戦争にも参加し、上海上陸作戦の支援などを行いました。特に注目されるのは、大東亜戦争における行動です。この艦は、グァム島攻略作戦やウェーク島攻略などで重要な役割を果たしました。

1941年11月、青葉は南洋部隊に属し、グァム島の攻略を支援した後、トラック泊地に向かいました。しかし、その後のウェーク島攻略作戦では失敗を経験し、青葉は再び作戦に参加することとなります。この時期、青葉への艦載機の搭載や、様々な任務に従事し続けました。

また、1942年にはガダルカナル島の戦いにも関与しました。青葉は第一次ソロモン海戦や第二次ソロモン海戦に参加し、戦局に影響を与える存在となりました。

戦後の運命

最後には、青葉はレイテ沖海戦での損傷により、大破して呉での修理を余儀無くされました。しかし、修理は難航し、そのまま放置される状態となります。1945年にはアメリカ海軍の攻撃を受け、最終的に艦尾が切断されるなどの大きな損傷を受けました。終戦を迎えると、青葉は予備艦となり、最終的に1946年には解体されました。

記念碑と展示

青葉の歴史的な意義を反映させるために、2012年には広島県呉市に「巡洋艦青葉終焉の地碑」が建立されました。この碑は艦に乗った中曽根康弘による揮毫が施されています。また、艦首に装着されていた菊花紋章は海上自衛隊第一術科学校で展示され、主砲の尾部は大和ミュージアムにて見ることができます。これらの展示は、青葉艦の歴史を知る上での貴重な資料となっています。

総じて、青葉は日本海軍の重要な艦艇であり、その艦歴は日本の海軍史において重要な位置を占めるものとなっています。

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