青鳥城

青鳥城の概要

青鳥城（おおどりじょう）は、埼玉県東松山市の大字石橋にあたる場所にあった日本の城です。この城は、武蔵国比企郡石橋村に位置しており、現在は県指定の史跡として認識されています。青鳥城は、比企丘陵と岩殿丘陵に挟まれた東松山台地の上に位置しており、城の南方には都幾川が流れています。

立地と構造

青鳥城は、その立地の特性を活かした構造を持っています。本郭は南端にあり、約100メートル四方の方形をしています。この本郭を取り囲む形で、北側には二の郭や三の郭が広がっています。全体の規模は東西約700メートル、南北約400メートルに達し、中世の城郭としては非常に大きなものでした。これにより、青鳥城は戦略的に重要な位置を占めていた可能性が考えられます。

経歴と歴史的背景

青鳥城の築城年代は不明ですが、『太田道灌状』の記録によると、文明12年（1478年）には扇谷上杉定正と太田道灌がこの城に駐留していたことが示されています。このことから、この時期には既に城が存在していたと推測されます。

城は1560年代前半に松山城の攻防戦でも北条氏康の拠点として利用されていたことが考えられています。さらに、永禄2年（1559年）には『小田原衆所領役帳』に狩野介が比企郡青鳥、久米新左衛門が松山筋石橋に名を連ねており、この時期にはいずれかが城主であったとされます。その後、青鳥城は次第に廃城となり、天正18年（1590年）には豊臣秀吉の小田原征伐の際に、前田利家が青鳥城跡に陣を張ったことが記録されています。

一説によれば、青鳥城が廃城となったのは16世紀後半ではなく、もしかすると16世紀前半であったのではないかとも言われています。これにより、城の歴史に対する解釈がいくつか存在することが分かります。

アクセス

青鳥城へは、東武東上本線の森林公園駅から徒歩で30分ほどでアクセスできます。また、関越自動車道の東松山ICからも近く、車での訪問も可能です。観光客や歴史に興味のある人々にとって、アクセスしやすい立地であると言えるでしょう。

参考文献

青鳥城に関する詳細な情報は、福島正義の著作『青鳥城跡』や、東松山市市史編さん課が編纂した『東松山市史 資料編 第1巻』に記載されています。これらの文献からも、青鳥城の歴史的意義を知ることができます。

関連項目

この城は日本の城一覧や埼玉県の史跡を理解するうえでも重要な位置を占めています。青鳥城の存在は、地域の歴史を深く知るための貴重な情報源となります。

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