静岡県道381号島田岡部線

静岡県道381号島田岡部線について

静岡県道381号島田岡部線は、静岡県島田市佐夜鹿を起点とし、藤枝市岡部町内谷に至る全長22.733kmの一般県道です。この路線は、旧東海道と並行するように通っており、歴史的な経緯と現代の交通事情が交錯する興味深い道筋を持っています。

概要

この県道は、かつて国道1号の一部区間でした。1980年（昭和55年）11月に国道1号島田金谷バイパスが開通したことに伴い、1982年（昭和57年）3月31日に島田市中央町から佐夜鹿までの区間が静岡県道381号島田金谷線として指定されました。さらに2015年（平成27年）4月1日には、国道1号の内谷新田交差点から大津通り交差点の区間（藤枝バイパスの現道区間）が県道381号に指定変更され、現在の島田岡部線へと改称されました。

路線データ

• - 陸上距離: 22.733km
• - 起点: 静岡県島田市佐夜鹿（国道1号現道交点・小夜の中山トンネル東側約150m）
• - 終点: 静岡県藤枝市岡部町内谷（国道1号現道交点・岡部バイパス藤枝バイパス内谷インターチェンジ）

地理

この路線は、旧東海道と並走しており、一部区間は重複しています。特に特徴的なのは、途中に架かる大井川橋（約1km）です。起点から金谷駅付近までは、かつての旧東海道の難所であった牧之原台地と小夜の中山の峠越えを迂回するために、1880年（明治13年）に開通した中山新道を利用しています。この中山新道は、1961年（昭和36年）までに拡幅や舗装などの整備が行われ、現在の形になりました。また、島田市の島田高校入口交差点から御仮屋交差点までは、旧東海道の島田宿の迂回路として1951年（昭和26年）に竣工しました（当時は国道1号のため「新国道」と呼ばれていました）。1956年（昭和31年）5月には、島田市内の舗装工事が完了しています。さらに、藤枝市内の国道1号（当時）は1957年（昭和32年）4月に開通しました。


この県道は、大井川鐵道新国道踏切（大井川本線 新金谷 - 代官町間）を横切っており、1962年（昭和37年）11月には日本初の交通信号機付き踏切が設置されたことでも知られています。

接続する道路

島田岡部線は、以下の道路と接続しています。

• - 国道1号
• - 静岡県道234号吉沢金谷線
• - 国道473号
• - 静岡県道342号河原大井川港線
• - 静岡県道34号島田吉田線
• - 静岡県道64号島田川根線
• - 静岡県道55号島田停車場線（大津通り交差点 − 中央町交差点間は重複）
• - 静岡県道217号伊久美元島田線
• - 静岡県道227号島田大井川線
• - 静岡県道222号上青島焼津線
• - 静岡県道216号堀之内青島線
• - 静岡県道356号善左衛門藤枝停車場線
• - 静岡県道225号藤枝停車場線
• - 静岡県道33号藤枝大井川線
• - 静岡県道215号伊久美藤枝線
• - 静岡県道224号大富藤枝線
• - 静岡県道30号焼津藤枝線
• - 静岡県道208号藤枝静岡線
• - 静岡県道81号焼津森線

回転道路

大井川にかかる大井川橋は、以前は右折レーンがなく、橋の東側で堤防沿いの静岡県道342号河原大井川港線へ右折する車両のために慢性的な渋滞が発生していました。鉄橋である大井川橋の改良には莫大な費用がかかるため、2006年（平成18年）3月に、橋の東側に回転道路を設けるという画期的な解決策が採用されました。これにより、コストを大幅に削減しつつ、渋滞を解消することができました。

まとめ

静岡県道381号島田岡部線は、歴史的な旧東海道の面影を残しつつ、現代の交通ニーズに応えるために整備された道路です。沿線には、日本初の信号機付き踏切や、渋滞緩和のための回転道路など、道路技術の進歩を示す構造物も存在します。この道路は、地域住民の生活を支える重要な動脈として、今日も利用されています。

参考文献

• - 静岡県 交通基盤部道路局

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