非常階段 (お笑いコンビ)

非常階段とは

非常階段（ひじょうかいだん）は、日本の女性漫才コンビで、吉本興業で活動していました。1985年1月に結成され、1996年までの期間、観客に笑いを届けていました。彼女たちは特に大阪の漫才シーンで注目を集め、さまざまなテレビやラジオ番組に出演し、人気を博しました。

メンバー紹介

非常階段は、シルクとミヤコという二人のメンバーで構成されていました。

• - シルク（本名：粕谷 文子）は1959年3月31日生まれで、大阪府に出身。立ち位置は左で、ツッコミ担当です。
• - ミヤコ（本名：吉崎 勢津子）は1958年9月20日生まれ。シルクと同じく大阪府出身で、立ち位置は右、ボケ担当でした。残念ながら、ミヤコは1996年に肺癌により37歳で亡くなり、その影響でコンビは解散しました。

来歴

二人は幼少期からの同級生で、小学校から大学までずっと一緒の友人でした。特にミヤコは同性に人気があり、シルクは彼女に憧れていました。中学時代には手紙を送るも無視されるなどしながらも、彼女に影響を受けて学業を頑張り、仲良くなりました。そんな彼女たちは1985年に漫才コンビとして活動を始める決意をします。

活動の初めは上京して有名な漫才師の弟子入りを試みますが、うまくいきませんでした。その後、吉本興業のオーディションや学園祭でのパフォーマンスを経て、ついには心斎橋筋2丁目劇場に出演する機会を得ます。コンビ名である『非常階段』は当初はビルの非常階段で練習していたことから来ているとされていましたが、後に好きなバンド名に由来していることが明かされました。

非常階段は、高学歴芸人としても知られ、両者とも大阪外国語大学を卒業しているという異色の経歴を持っていました。初期の頃はキレのある漫才で新人賞を総なめにしましたが、次第にギャグが滑る傾向が見え、先輩からは茶化されることもありました。しかし、トーク番組ではその特徴を逆手に取り、「笑えない漫才師」としてのキャラクターを確立しました。

主な活動

非常階段はテレビ、ラジオ、CMなどさまざまなメディアに登場しました。

• - テレビ番組: 1986年には『ABC漫才・落語新人コンクール』や『NHK上方漫才コンテスト』、1987年には『上方漫才大賞』で最優秀新人賞を獲得しました。また、『ひょうきん予備校』や『4時ですよーだ』にも出演し、幅広く知られるようになりました。
• - ラジオ: アシスタントとして『桂三枝の見るラジオ』に出演しました。
• - CM: 徳島製粉の「金ちゃんヌードル」やミツカン酢の「八宝菜」といったCMにも出演しました。

受賞歴

非常階段は数多くの賞を受賞しています。特に、1986年にはABC漫才・落語新人コンクールで最優秀新人賞を受賞し、その実力を示しました。また、1987年には上方漫才大賞の新人賞も受賞しています。

これらの成果は、彼女たちの漫才が当時どれほど評価されていたかを物語っています。

解散とその後

ミヤコが1996年に逝去したことで、非常階段は解散することとなりました。その後、シルクは一人で漫才活動を続けています。

非常階段は、楽しさと感動をもたらしてくれた貴重なコンビであり、その痕跡は今も多くの人々の心に残っています。

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