非政府組織

非政府組織（NGO）とは

非政府組織（NGO）は、民間の個人や団体によって設立された組織で、国内外で様々な活動を行っています。日本では、国際的な協力を行う組織として「NGO」の名称が使われ、特に国際的な問題に取り組む団体を指します。歴史的には、NGOという概念は1815年のウィーン会議にまで遡り、さまざまな国際的な問題への対応として展開されてきました。

NGOの歴史

NGOの形成は19世紀後半から始まり、最初に設立された団体の一つとして国際赤十字が挙げられます。国際赤十字社は、スイス人医師アンリ・デュナンの提唱により、戦争時の人道的支援を目的として1864年に設立されました。早くもその頃から、NGOは政府とは別の立場で人々の福祉を追求する手段として機能し始めました。

第一次世界大戦後には、国際協調の重要性がますます高まり、国際連盟が設立されました。これに伴い、NGOも増加し、1929年には478の国際団体のうち90%が民間機関であったことが記録されています。これを見ても、NGOが特に国際的な活動を志向することが分かります。

NGOの目的と活動

今日、世界には17,000以上の国際NGOがあるとされています。これらの組織は、緊急援助を行なったり、地域の福祉向上を図ったりすることによって、社会的な問題の解決を目指しています。代表的な団体には、国際赤十字社や世界商工会議所（ICC）、国際労働組合連合（WFTU）、YMCAやYWCAなどがあります。これらのNGOは、各国に本部を置き、各地に支部を設けて活動しています。

NGOの定義と国連との関係

国際連合（国連）憲章におけるNGOは、国連との協力関係を持つ民間団体として定義されます。国連は、経済社会理事会（ECOSOC）を通じてこれらの団体と連携し、様々な社会問題に対する取り決めを行います。国連では、NGOの協議上の地位を三つのカテゴリーに分類しています。これには、国際的な知名度や国連の目的達成に貢献することが求められます。

NGOの法人格

多くのNGOは、国内の法律に基づいて非営利団体や特定非営利活動法人として法人格を取得しています。同一の団体でも、国際的にはNGOとして認識される一方、国内法上はNPOとして扱われる場合があります。これにより、NGOは国内外での活動がスムーズになります。

日本におけるNGOの状況

日本には多くのNGOが存在し、中には国際連合の経済社会理事会（ECOSOC）に提出する協議資格を持つ団体もあります。代表的な団体には、アムネスティ・インターナショナル日本やオックスファム・ジャパン、国際医療NGOなどがあります。これらの組織は、国際的な課題に対して積極的に取り組んでいます。

まとめ

非政府組織（NGO）は、国際的な問題解決や人権擁護、環境保護など、多岐にわたる分野で活動しており、国際社会において欠かせない存在になっています。彼らの活動は、多くの人々の生活や権利を守るための重要な役割を果たしており、これからもその貢献は続いていくでしょう。

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