韓国銀行

韓国銀行について

韓国銀行（かんこくぎんこう、朝: 한국은행、英: Bank of Korea）は、大韓民国の中央銀行としての役割を果たしています。略称は「韓銀（かんぎん）」であり、1948年に設立された大韓民国政府の樹立に伴い、1950年6月12日に正式に創設されました。現在、その本部はソウル特別市中区南大門路に位置しており、総裁は李柱烈（2014年4月の就任）です。

歴史と主な出来事

韓国銀行の歴史は重要な出来事に彩られています。特に、中央銀行としては非常に珍しい状態で、2004年から2008年にかけて世界で唯一赤字を抱える中央銀行となりました。この赤字は、通貨安定のために発行された通貨安定証券の過剰発行と、それに伴う利子負担が主な要因でした。この時期、韓国通貨の安定を図る一環として、過剰な通貨安定証券の発行が行われました。

また1997年のアジア通貨危機におきましては、韓国銀行が外貨を市中銀行に貸し出すことで外貨準備高を維持しようとした態度が、アメリカ合衆国の連邦準備理事会の元議長アラン・グリーンスパンの回顧録で言及されています。

機能

韓国銀行は多様な機能を持っており、以下のような業務を行っています：

• - 貨幣政策の実施：韓国ウォンの発行や流通の調整を行う。
• - 通貨信用制度の制定：国内の金融システムを安定させるための政策を策定。
• - 銀行の銀行：他の銀行に対する貸し出しや金融支援。
• - 政府の銀行役割：政府の資金管理や金融政策の実施に関与。
• - 緊急経済制度の運営：経済危機に対処するための制度を実施。
• - 外貨保有財産の運営：国家の外貨準備の管理。
• - 銀行監査：金融機関の監査と規制。
• - 経済調査及び統計作成：経済の動向を分析し、統計データを作成。

組織

韓国銀行は金融通貨委員会のもとに機能し、総裁が管理する多岐にわたる部局を持っています。これには、企画局、経済統計局、銀行局、国際局、電算情報局、総務局、調査局、政策企画局、金融経済局、発券局、安全管理室、金融経済研究院などが含まれます。また、韓国全国にわたって16の地域本部が設置され、地域経済の特性に応じた運営が行われています。

主な地域本部には、釜山、大邱、木浦、光州、全北、大田、忠南、忠北、江原、仁川、済州、京畿、慶南、江陵、蔚山、浦項、江南（ソウル特別市南部）が存在します。

韓国銀行貨幣博物館

本店の旧館は辰野金吾によって設計され、もともとは日本統治時代に朝鮮銀行として使用されていました。現在は文化財庁の史跡280号として指定され、韓国銀行貨幣博物館として一般に見学が可能です。ここでは、韓国や他国の貨幣に関する貴重な資料が展示されています。

韓国銀行は、経済の安定と発展を支える重要な機関であり、見学を通じてその歴史や機能を知ることができます。

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