順暁

順暁について

順暁（じゅんぎょう）は中国の唐代に生きた僧侶で、その生没年は不明です。彼は当時の密教の重要な人物であり、特に日本の天台宗に影響を与えた存在でもあります。彼の略歴を追って、その業績や教学について詳しく見ていきましょう。

教えを受けた師

順暁は、善無畏の弟子である義林のもとで修行を行い、彼の teachings を受け継ぎました。このように、順暁はしっかりとした基盤の上に、自身の教えを築いていったことがわかります。その後、彼は泰山霊厳寺に住し、仏教の修行に専念しました。この寺は、唐代において多くの学僧や修行者が集まる名刹として知られていました。

密教の深い学び

さらに、順暁は龍興寺に移ることになります。この寺は現在の浙江省に位置し、彼はそこで鎮国大徳阿闍梨および内供奉という職務を担いました。この間、彼は一行や不空といった著名な密教徒からも密教を学び、さらにその知識を深めていったとされています。これにより、順暁は密教の教えを豊かに吸収し、その後の広がりに寄与しました。

日本への影響

805年、順暁は鏡湖東方にある峰山道場にて、日本天台宗の祖である最澄に灌頂を授ける重要な役割を果たしました。この出来事は、日本における密教の受容にとって非常に意義深いものでした。そして、その際の付法書には最澄に授けた灌頂について記載されており、後に「叡山大師伝」や「顕戒論縁起」といった文献に引用されています。

真言密教との関わり

この時期の中国においては、真言密教は恵果が主導しており、彼の弟子である空海がその第一の後継者とされています。そのため、最澄は自身が受けた密教の灌頂が順暁からのものであることを知りつつも、空海に対する深い敬意から、彼に弟子入りし、再度灌頂を受けることになります。この逸話は、日本の仏教史において非常に重要なストーリーとなっており、密教の伝来と発展に大きく寄与することになりました。

まとめ

順暁は唐代の密教において欠かせない存在であり、彼が築いた教えや活動はその後の仏教の展開において重要な役割を果たしました。彼の業績は、特に日本における伝承に強く影響を与え、今日でもその学びは多くの仏教徒に受け継がれています。

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