須原昭二

須原 昭二

須原 昭二（すはら しょうじ、1927年9月4日 - 1975年3月4日）は、昭和期における日本の薬剤師及び政治家であり、特に社会運動や政治活動において重要な役割を果たしました。

経歴の概要

須原は愛知県に生まれ、1949年に岐阜薬学専門学校（現岐阜薬科大学）を卒業。その後、名古屋市で日本社会党愛知県本部の「市民学校」に参加し、社会党に入党しました。彼の政治キャリアは1955年の愛知県議会議員選挙から始まり、名古屋市中村区選挙区から左派社会党の公認を受けて立候補し、見事に初当選を果たしました。これにより、彼はその後3期にわたって県議会議員として活動しました。

須原は、社会党愛知県議団の幹事長や地方議員団長を務めるなど、地域の社会党の重要な立場で活動し、「平和運動の須原」と呼ばれるほど、平和に関する運動にも積極的に関与しました。彼の功績は、地域の政治に大きな影響を及ぼしました。

参議院議員としての活動

須原は1967年に第31回衆議院議員総選挙に出馬しましたが、この時は残念ながら落選しました。しかし、1971年には第9回参議院議員通常選挙に愛知県地方区から社会党公認で立候補し、無事当選を果たしました。この際、彼は参議院議員としての1期を全うしました。

在任中、彼は社会労働委員、予算委員、決算委員など多数の委員会で活動し、特に地下街の防災問題や新幹線による環境問題、さらには家族計画に関する改善策や経口避妊薬の承認問題にも取り組みました。これらの問題に対する須原の姿勢は、彼が薬剤師としての専門性を生かした政策提言を行う姿勢の表れでもありました。

逝去とその後

1975年3月、須原は名古屋市中村区に位置する名古屋第一赤十字病院に入院していました。胃潰瘍の治療中に急性肺炎を併発し、惜しくもその生涯を閉じました。彼の死去は地域社会や政治界に大きな衝撃を与えました。彼の功績を讃え、没日には勲三等瑞宝章が追贈され、正五位に叙されました。

須原の活動は、昭和期の日本の政治や社会運動における重要な一幕を形成し、その影響は今なお感じられています。彼が担った平和運動や政策提言は、後の世代の政治家にも影響を与え続けていることでしょう。

もう一度検索