須崎公園

須崎公園の概要

福岡市中央区天神5丁目にある須崎公園は、福岡県立美術館や福岡市民会館に隣接する、都心にほど近い場所に位置する公園です。かつては野外音楽堂で多くのミュージシャンが演奏を繰り広げ、博多どんたくの際にはコスプレイベントが開催されるなど、市民の憩いの場として親しまれてきました。

現在、市民会館との再開発計画が進められており、公園の場所に新たな文化施設を建設し、現在の市民会館跡地を公園として整備する予定です。

歴史

須崎[公園]]は、1863年]に完成した洲崎の台場跡地にあります。[1919年]まで監獄として使用されていたこの場所は、県の斡旋により市が[[公園用地として譲り受けました。当初は「須崎裏グラウンド」として利用され、一部は福岡県立女子専門学校として使用されていました。

[1937年]に女子専門学校が火災により大名(現在の新天町)に移転した際、福岡県は[福岡市]]に女子専門学校跡地を公園用地として無償貸与する覚書を交わしました。1943年]には都市計画[[公園として決定されました。

第二次世界大戦後には、グラウンドに福岡市が戦災者住宅を建設しましたが、隣接する県有地などを買収し、市営住宅を建設することで、1965年（昭和40年）までに立ち退きが完了しました。

戦災復興記念事業の一環として、1965年（昭和40年）から4年計画で須崎公園の整備が行われました。1967年（昭和42年）には、500席の観覧席や照明設備、控室を備えた野外音楽堂が完成しました。

公園の中心として計画された大噴水は、明治百年記念事業の一環として、市民からデザインやアイデアを募り、九州大学工学部の学生であった武田正義氏のアイデアが採用されました。1968年（昭和43年）には、直径25mの円形水槽から9本のパイプと中央のポールから水が噴き出すデザインの噴水が完成しました。この噴水は、市民が協力して文化を高めようとする姿を表現したものとされています。

大噴水の完成をもって須崎公園の整備は完了し、同年7月19日に開園式が行われました。1990年頃には、公衆トイレや野外音楽堂の改修、北西部への広場造成などが行われました。1993年頃には、大噴水の周囲にあったパイプが撤去されています。

再整備計画

老朽化した福岡市民会館に代わる施設を整備するため、福岡市は2012年（平成24年）3月に「福岡市拠点文化施設基本構想」を発表しました。この構想に基づき、現在の須崎公園の場所に新たな文化施設を建設し、現在の市民会館跡地を公園として整備する計画が策定されました。

2020年（令和2年）1月には、日本管財株式会社九州本部を代表企業とするグループが、約209億円（税抜）で落札しました。

当初、公園内の樹木約400本の大半を伐採する計画でしたが、地元住民らが保存を求める運動を起こしたため、福岡市は計画を見直し、101本の樹木を現在の場所に残し、その他の樹木も移植によって保存する方針に転換しました。

福岡市は、樹木医会の調査結果に基づき、397本の樹木のうち101本をそのまま残し、217本を移植により保存し、移植困難な79本の樹木を公園のベンチなどに活用する方針を決定しました。

2023年2月時点では、2025年3月に文化施設が開館し、2027年3月に市民会館跡地の公園が開園する予定です。当初の計画から変更や遅延が生じたため、整備費は約252億円に増加しています。

須崎公園は、歴史の中で姿を変えながら、常に市民の生活に寄り添ってきた公園です。再開発によって新たな文化施設が誕生し、さらに市民に愛される場所になることが期待されます。

もう一度検索