福岡県立美術館

福岡県立美術館の概要

福岡県立美術館は、福岡県福岡市中央区に位置する県立の美術館で、図書館と併設された福岡県文化会館の一部として1964年に開館しました。美術館部門は1985年に独立し、以来地域文化の発信地として多くの人々に親しまれています。

この美術館の建物は、昭和中期のモダンな建築様式が特徴的であり、著名な建築家佐藤武夫によって設計されました。美術館の外観は、周囲の環境とも調和した落ち着きのあるものになっており、訪れる人々を優雅な雰囲気で迎え入れます。

コレクションと展示

福岡県立美術館では、福岡県にゆかりのある複数の作家による作品が収蔵されており、特に青木繁、坂本繁二郎、高島野十郎、川辺御楯などの作品が中心です。これらの作家は、地域の歴史や文化を反映した重要なアーティストたちであり、その作品は地域の特色を理解するための貴重な資料となっています。

さらに、福岡藩の御用絵師であった尾形家の絵画資料や、久留米絣、九州古陶磁のコレクションも多く収蔵しています。これによって、福岡の歴史や伝統工芸の側面も広く紹介されています。

美術館はまた、福岡県文化会館の時代から数々の名画展を開催しており、過去にはピカソ展や泰西名画展など、国内外の著名なアーティストの作品も展示されてきました。これらの展示は、地域の文化水準を向上させるための重要な役割を果たしています。

交通アクセス

福岡県立美術館へのアクセスも良好です。福岡市地下鉄空港線の天神駅からは約10分の徒歩圏内にあり、西鉄天神大牟田線の西鉄福岡（天神）駅からも15分程度で到着します。また、西鉄バスの市民会館南口バス停からは徒歩3分ほどで、福岡高速環状線の天神北出入口からも700メートルほどの距離にあります。これにより、多くの方が気軽に訪れることができる場所となっています。

今後の展望

現在、福岡県立美術館は大濠公園近隣の福岡武道館の跡地への移転計画が進行中です。この新しい場所は、より多くの来館者に対応できる施設を目指しており、福岡市民体育館の敷地内に新たに建設される予定です。この移転により、さらなる地域貢献と文化交流の場としての役割が期待されています。

福岡県立美術館は、地域の非常に重要な資源であり、歴史的な文化財と現代アートの両方を結びつける役割を果たしています。今後の展開にも注目が集まります。

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