須賀敬一

須賀 敬一について

須賀 敬一（すか けいいち、1931年 - ）は、日本の合唱指揮者および編曲家であり、特に合唱団の指導とコンクールへの参加において著名な存在です。高知県で生まれ、現在は大阪府に居住しています。彼は豊中混声合唱団の名誉指揮者としての地位を築き、大阪府および関西合唱連盟の最高顧問としても活躍しています。

経歴

須賀氏は高知県立安芸高等学校を卒業した後、早稲田大学の第一理工学部に進学しました。大学在学中は早稲田大学グリークラブに在籍し、学生指揮者としての経験も積みました。彼に指導を施したのは、著名な音楽家の磯部俶および高田三郎です。大学卒業後、須賀氏は久我産業株式会社に就職しましたが、1962年には豊中混声合唱団に入団し、同年秋から指揮者としての活動を開始しました。

豊中混声合唱団の指揮者としての活躍は著しく、1980年の第33回全日本合唱コンクール全国大会では金賞を受賞。さらに、第35回から第37回、また第44回から第46回、最終的には第48回から第50回といった数々の大会において、同団を連続して金賞に導いています。彼は大阪府合唱連盟・関西合唱連盟の理事長や全日本合唱連盟の常務理事・監事、日本合唱指揮者協会の監事など、多くの重要な役職を歴任し、広く合唱団の指導やコンクールの審査に携わりました。また、2000年には長井賞、2001年には大阪府知事から文化芸術功労者として表彰されています。

音楽とエピソード

須賀氏は高田三郎の作品の演奏において名手とされ、彼の作品の初演を数多く手がけています。また、『わたしの願い』『心の四季』『イザヤの預言』などの高田作品を男声合唱用に編曲した事例もあります。豊中混声合唱団の定期演奏会には高田をしばしば招き、高田自身のローマ訪問にも同行しています。

須賀氏は現代音楽にも熱心に取り組んでおり、ウェーベルンやバーンスタインといった作曲家の楽曲を積極的に演奏しています。彼は「同時代人としての義務でもあるし、チャレンジすることに大きな意味がある」と考え、このような新しい試みを推奨しています。

また、大阪での仕事を始める際には、合唱活動を一時封印する覚悟を決めていましたが、初任給を持って銀行に行くと、そこで遭遇したのは指揮者の松浦周吉でした。松浦との会話を通じて、合唱の道を再び歩むこととなります。このように深い縁の伴った活動を通じて、彼は豊中混声合唱団を全国的な名声を得るまでに成長させました。

指揮者としての須賀氏は「私も一団員です」と自己紹介し、メンバーと一緒に合唱団を作り上げていく姿勢を示しています。このような彼の姿勢が高く評価され、「指揮者としての実績だけでなく、その背後にある安定したマネージメントが感じられる」と評価されています。

結論

須賀敬一は、日本の合唱界に大きな影響を与えた指揮者であり、彼の活動は今後も多くの合唱団や指揮者にとっての手本となるでしょう。彼の功績は合唱界において重要な位置を占めており、その影響は長く残ることでしょう。

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