須賀用水

須賀用水（すかようすい）

概要

須賀用水は、埼玉県さいたま市岩槻区と越谷市を流れる用水路で、須賀堀とも呼ばれています。元荒川の末田須賀溜井にある末田須賀堰から取水し、元荒川の左岸に沿って東へ流れています。この用水路は、岩槻区南東部、越谷市北部、春日部市南西部にかけての約645ヘクタールの農地を灌漑する重要な役割を担っています。

1970年頃までは自然の土でできた素掘りの水路でしたが、その後、矩形断面のコンクリート水路に改築され、危険防止のためのフェンスが設置されました。これにより、安全性が向上し、より効率的な水の利用が可能になりました。

水路は、大袋駅の南側を流れ、大里付近でやや南西寄りに進路を変えて南下します。大房付近には北越谷五丁目排水機場があり、ここで元荒川に排水されます。かつては、越谷市北部で新方川に排水されていましたが、現在は元荒川へ排水されています。灌漑面積は約640ヘクタールです。

越谷市内では、都市化の進行に伴い、水路の一部が暗渠化されるなど、農業用水としての機能は薄れつつあります。しかし、暗渠に沿って平行する恩間付近の道路は、「須賀川通り」として地域の人々に親しまれています。

橋梁

須賀用水には、上流から下流にかけて以下の橋梁が架かっています。

埼玉県道325号大野島越谷線（地下交差）
須賀橋
中田橋
籠樋橋
己縄橋
共和橋
中橋
豊田橋

越谷市内では、名前のついた橋は比較的少ないです。

周辺施設

須賀用水の周辺には、以下の施設があります。

埼玉県立大学
大袋駅
宮内庁埼玉鴨場
北越谷第五公園

これらの施設は、須賀用水周辺の地域を特徴づける重要な要素となっています。

関連項目

日本の用水路一覧
末田用水：須賀用水と同様に末田須賀堰から取水し、元荒川の右岸側を並行する用水路です。

外部リンク

* 末田須賀堰 - ウェイバックマシン（2008年1月11日アーカイブ分） - 有限会社フカダソフト（気まぐれ旅写真館）


須賀用水は、農業用水としての役割だけでなく、地域の人々の生活や景観にも深く関わっていることがわかります。都市化が進む中で、その形を変えながらも、地域の歴史と文化を今に伝える重要な水路です。

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