領内川

領内川（りょうないがわ）

領内川は、日光川水系の二級河川であり、愛知県の一宮市、稲沢市、愛西市を流れています。日光川の本川に合流する一次支川として知られています。

地理

領内川は、一宮市上祖父江の北端付近を源流とし、南へと流れます。その後、愛西市西川端町付近で流れを東に変え、愛西市小津町付近で日光川に合流します。

かつては、現在の一宮市萩原町のやや南で萩原川（現在の日光川）から分かれ、愛西市鷹場町付近から西に流れて佐屋川に合流していました。しかし、江戸時代に御囲堤が建造された影響で、佐屋川や支流の天王川の河床が上昇し、周辺の河川で排水不良が発生するようになりました。そのため、萩原川と三宅川が伊勢湾に注ぐように、現在の日光川下流に新たな河道が開削されました。1785年（天明5年）には、領内川も萩原川の旧河道を通って新しい日光川に合流するように付け替えられました。佐屋川に合流していた旧河道の一部は、現在では鷹場川（鷹場池）として残っています。

近年、日光川流域では急速な市街地化が進み、昭和中期から平成にかけて大規模な浸水被害が発生するようになりました。この流域の排水を改善するため、4つの日光川放水路が計画されました。そのうち、領内川上流部の広口池の洪水を木曽川に放水する「日光川祖父江放水路」は2008年（平成20年）4月に、日光川本川の洪水を広口池に放水する「日光川玉野放水路」は2010年（平成22年）6月に完成し、供用が開始されました。広口池には、放水のための施設のほかに、広口池から日光川方面への洪水や土砂の流入を防ぐ「広口池東水門」、領内川下流側からの洪水の流入を防ぐ「広口池南水門」が設置されています。

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