頸城村

頸城村（くびきむら）

新潟県西部に位置していた頸城村は、中頸城郡に属していた自治体です。2005年（平成17年）1月1日に周辺の11市町村とともに上越市へ編入合併されたことにより、その歴史に幕を閉じました。現在は上越市の地域自治区である「頸城区」となっています。合併前の平成12年国勢調査では、村からの上越市への通勤率が44.6%に達しており、隣接する都市との深いつながりを示していました。

地理

村域は、新潟県の西部、広大な高田平野の東北端に位置していました。地理的な特徴としては、村の西側には開けた平野部が広がっており、農業などが盛んに行われていた一方、東側には穏やかな丘陵地帯が広がっており、地形の多様性が見られました。

歴史

頸城村の誕生は、昭和32年（1957年）4月1日に遡ります。当時の中頸城郡に属していた大瀁（おおぶけ）村と明治村が合併し、新たな自治体として発足しました。村の区域に関わる動きとして、昭和43年（1968年）5月1日には、隣接していた直江津市（現在の旧直江津市域）との間で境界の一部変更が行われています。そして、平成17年（2005年）1月1日、地方自治体再編の流れの中で、頸城村は上越市を中心とした大規模な合併協議に参加し、上越市に編入される形で廃止されました。自治体としての頸城村は消滅しましたが、その区域は上越市の一地域として現在も「頸城区」の名で呼ばれています。

廃止時の主な学校

村が廃止される直前まで、地域の子どもたちの教育を担っていた主な学校は以下の通りです。

頸城村立大瀁小学校
頸城村立南川小学校
頸城村立明治小学校
頸城村立頸城中学校

これらの学校は、地域の教育拠点として重要な役割を果たしていました。

交通

頸城村域およびその周辺には、生活や経済活動を支える交通網が整備されていました。

鉄道路線

東日本旅客鉄道（JR東日本）信越本線：村域に近接する黒井駅が利用されていました。
北越急行ほくほく線：村内に大池いこいの森駅とくびき駅の二つの駅があり、地域住民や観光客にとって重要な交通手段でした。

道路

国道8号：主要な幹線道路として村域を縦断し、広域交通の要となっていました。
北陸自動車道：村域を通過しており、高速交通アクセスを提供していました。
新潟県道浦川原・犀潟停車場線：地域内の移動や周辺自治体との接続を担う県道の一つでした。

観光地

村域には、豊かな自然や歴史的な背景を持つ観光スポットが点在していました。

大池いこいの森：広大な敷地を持つ自然公園で、キャンプや散策などレクリエーションの場として親しまれました。
茶臼山城跡：中世の山城の跡地で、地域の歴史を伝える史跡です。
雁金城跡：こちらも歴史的な城郭跡として知られています。
坂口記念館：地元の偉人に関連する施設として、文化的な側面からの魅力を加えていました。

これらのスポットは、村の自然や歴史を感じられる場所として、地域住民や訪れる人々に憩いや学びの機会を提供していました。

参考文献など

頸城村に関する情報は、例えば『市町村名変遷辞典』（東京堂出版、1990年）などの専門文献に記載があります。また、インターネット上には、村の公式ウェブサイトのアーカイブや、歴史的な行政区域データセットなども存在しており、当時の様子や詳細な情報を知る手がかりとなります。

関連項目

新潟県の廃止市町村一覧

頸城村は、平成の大合併により姿を消した多くの自治体の一つとして、新潟県の自治体変遷史において重要な位置を占めています。

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