頼支峰

頼 支峰 (らい しほう) の生涯と業績

頼 支峰（らい しほう）は、文政6年11月6日（1823年12月7日）に生まれ、明治22年7月8日に63歳で逝去した、幕末から明治時代にかけて著名な儒学者です。本名は復（ふく）で、字は士剛（しかん）として知られ、通称は復二郎（ふくじろう）、後に又次郎（またじろう）としても呼ばれることがありました。

彼は名儒・頼山陽の二男として生まれました。父の頼山陽が京都に移住する際に妻に迎えた梨影との間に生まれ、幼少期は家族に囲まれて育ちます。頼支峰には弟が1人おり、彼の名は頼三樹三郎です。支峰が10歳の時、父である頼山陽が他界し、その後、長兄で広島藩の儒学者である頼聿庵の下で教育を受けることになります。

その後、支峰は江戸へ遊学し、頼山陽の弟子である門田朴斎や関藤藤陰の庇護を受けながら昌平黌（昌平坂学問所）で教育を受けました。当時の学び舎で学びながら、多くの知識を吸収し、儒学の考え方や思想を深めていきました。

嘉永6年（1852年）から2年間、越後国の水原代官所にある学問所・温故堂で塾頭として教育に従事。その後、故郷に戻り、父の跡を継いで家塾を開設します。教育者としての道を進む中で、後藤松陰や牧百峯に学び、教育の質をさらに向上させていきました。1859年には、弟の三樹三郎が安政の大獄において斬首されるという悲劇に見舞われましたが、支峰はその後も教育活動を続けました。

明治維新が進む中、東京に移り住み天皇に随行して上京しました。大学二等教授に任ぜられ、昌平学校（旧・昌平黌）で教壇に立ちました。明治2年（1869年）には、明治政府の教育改革に伴い大学少博士の地位に就きますが、間もなく京都に戻ることを決意し、教育活動を続けます。

晩年は京都で穏やかな生活を送っていたと言われ、父である頼山陽の著作『日本外史』の標注本を作成するなど、学問に対する情熱を持ち続けました。頼支峰は67歳で亡くなり、彼の生涯は多くの弟子や後継者たちに受け継がれ、儒学の発展に寄与しました。彼の功績は、学問と教育の重要性を再認識させるものであり、時代を超えた影響を持つ存在であったと言えるでしょう。

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