風 (アルバム)

エレファントカシマシの『風』は、2004年9月29日に東芝EMI/FAITHFUL.からリリースされた15枚目のオリジナルアルバムです。前作からわずか半年という短い期間で発表された本作は、バンドにとって新たな試みが盛り込まれた作品として位置づけられます。

共同音楽プロデューサーとして久保田光太郎氏を迎えたことが、サウンド面に大きな影響を与えています。久保田氏は、アレンジャーとしても複数楽曲に参加し、エレファントカシマシの音楽に新たな彩りを加えています。CD EXTRA仕様となっており、スクリーンセーバーが収録されている点も特徴です。

収録曲は全10曲で、宮本浩次氏が全曲の作詞・作曲を手掛けています（一部共作あり）。

1. 平成理想主義: 9分を超える大作で、久保田光太郎と河野圭が編曲に参加。壮大なスケール感と、社会に対するメッセージが込められた楽曲です。
2. 達者であれよ: 宮本浩次と久保田光太郎の共作。温かいメロディと、人生を応援する歌詞が印象的な楽曲です。
3. 友達がいるのさ: 33rdシングルとしてリリースされた楽曲。久保田光太郎が編曲を担当し、友情をテーマにした力強いナンバーに仕上がっています。
4. 人間って何だ: 人間存在の根源的な問いを投げかける、哲学的な歌詞が特徴的な楽曲です。
5. 夜と朝のあいだに…: 静けさの中に希望が感じられる、叙情的なバラードです。
6. DJ in my life: 33rdシングルのカップリング曲。都会的な雰囲気と、DJへの憧憬が表現された楽曲です。
7. 定め: 短いながらも、運命を受け入れる覚悟が感じられる楽曲です。
8. 勝利を目指すもの: 力強いメッセージと、疾走感あふれるサウンドが特徴的な楽曲です。
9. 今だ!テイク・ア・チャンス: タイトル通り、チャンスを掴むことの重要性を歌った、ポジティブな楽曲です。
10. 風: アルバムタイトルにもなっている楽曲。久保田光太郎が編曲に参加し、壮大なスケール感でアルバムを締めくくります。

『風』は、エレファントカシマシが新たな音楽性を追求し、バンドとしての可能性を広げた作品と言えるでしょう。宮本浩次の内面から湧き出るメッセージと、久保田光太郎のアレンジが融合し、聴きごたえのあるアルバムとなっています。

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