風間健

風間健（かざま けん）

風間健は1944年10月6日生まれの日本出身の元キックボクサーおよび俳優で、本名は筒井稔（つつい みのる）です。彼は、空手、少林寺拳法、キックボクシングなど多様な武道の技術を磨き、特にキックボクシング界での活躍が注目されました。

来歴

風間は愛知県で生まれ、1961年に17歳で空手を始めました。すぐにその才能を開花させ、同年12月には空手選手権大会で優勝を果たします。1962年には聖道会の師範代理に就任し、様々な武道の技術を習得しました。木下師範や剣道師範から剣道を学び、また警視庁の柔道師範から柔道を伝授されるなど、彼の武道に対する熱意は並外れたものでした。

1963年には、少林寺拳法に入門し、武道専門学校で学びます。同年、少林寺拳法全国大会に出場し、個人戦で優勝、組手部門でも準優勝を果たしました。以後、少林寺拳法の道院を設立し、さらなる普及活動に尽力しました。

1969年にはジャパンアクションクラブを設立し、日本国内でのキックボクシングの地位を向上させる活動を始めます。当年には東洋ミドル級王者となり、その後韓国遠征を敢行し、跆拳道代表選手との試合で見事なKO勝利を収めます。異国の地での新たな挑戦に乗り出すと、タイでもキックボクシングを修行し、日本人として初めてルンビニースタジアムでキックボクシングの試合に挑むなど、国際舞台でも存在感を示しました。

1972年に58戦38勝5分の成績を残し、修業のためキックボクシング界から引退。その後、映画『ドラゴンを消せ!』で俳優デビューを果たし、さらにブルース・リーがプロデュースした作品にも出演。キックボクシングから俳優業へと華やかな転身を遂げました。

1974年には風間塾を開設し、若手の指導にあたる傍ら、1998年からは国士舘大学の武道徳育研究所の顧問も務めます。

人物像

風間は昭和40年代のキックボクシングの黄金時代を代表する選手の一人で、結婚と離婚を経て一男一女をもうけました。長男の筒井道隆も俳優としてデビューしています。彼はまた、少林寺拳法の開祖である宗道臣に師事し、僧名を受けた後、息子にもその名を受け継がせるなど、武道への献身は非常に深いものでした。

一方で、彼が「ブルース・リーの友人」として武道の研究を行う中で、リーとの写真が残っていないという奇妙な面も持っています。また、リーの銅像建設を呼びかけた募金活動が自らの道場の建設に結び付くなど、興味深い人間関係にも恵まれました。

映画およびテレビへの出演

風間は、多数の映画やテレビドラマに出演しており、特に「やくざ刑事」シリーズで知られています。1970年からのシリーズにおいて多様な役柄を演じ、1973年には『ドラゴンを消せ!』での主演が印象に残ります。彼はその他、多数のアクション映画や時代劇に出演し、役者としても存在感を示しました。

風間健は、その多彩なキャリアを通じて、武道界と映像界の両方に影響を与え続けてきた人物です。

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