飛空艇

ファイナルファンタジーシリーズにおける飛空艇

飛空艇は、スクウェア・エニックス（旧スクウェア）のゲームソフト「ファイナルファンタジーシリーズ（以下、FFシリーズ）」に登場する架空の乗り物です。クリスタルなどと並び、FFシリーズを象徴する重要な要素として、ほぼ全作品に登場します。

概要

初期の作品では「飛空船」という名称でしたが、リメイク版では「飛空艇」に統一されています。実在する飛行艇とは異なり、ファンタジー世界ならではの独自の技術で空を飛ぶ乗り物として描かれています。作品によっては、水中や宇宙空間を航行できるものも存在します。

飛空艇は、主人公たちの移動手段として利用され、物語の進行に不可欠な存在です。徒歩では到達できない場所への移動を可能にし、冒険の幅を大きく広げます。通常、飛行中はモンスターとの遭遇はありませんが、一部の作品では特定の場所で敵と遭遇することがあります。また、飛空艇搭乗時専用のBGMが用意されていることも多く、プレイヤーの冒険心を掻き立てます。

デザインの特徴

『FFV』までの飛空艇は、木造の船体にプロペラやエンジンなどを搭載したものが多く、まさに「空飛ぶ船」という印象です。以降の作品では、より洗練されたデザインやSF的な要素を取り入れたものが登場します。共通しているのは、他の移動手段と比較にならないほどの高速移動が可能な点です。動力源には、作品ごとに異なる未知の力が使用されていることが多いです。また、古代文明の遺産や特別な技術によって製造・改造されるといった設定も頻繁に見られます。

各作品に登場する飛空艇

以下に、FFシリーズの各作品に登場する主な飛空艇を紹介します。

ファイナルファンタジー

飛空船（飛空艇）：砂漠に埋まっていた飛空船が、浮遊石によって復活。リメイク版ではシドが作ったという設定が追加されています。

ファイナルファンタジーII

飛空船（飛空艇）：「太陽の炎」を動力とする飛空船で、シドが商売目的で使用していましたが、後に主人公たちに貸し与えられます。
大戦艦：帝国軍が建造した巨大戦艦。反乱軍によって爆破されます。

ファイナルファンタジーIII

シドの飛空艇：「時の歯車」を動力とする飛空艇。序盤で主人公たちが利用しますが、後に破損します。
エンタープライズ：元バイキングの船を改造した飛空艇。船と飛空艇の形態を切り替えられます。
ノーチラス：古代遺跡から発掘された飛空艇。後に潜水艇にもなります。
インビンシブル：古代遺跡に眠っていた巨大船。内部には便利な施設が充実しており、戦闘中に砲撃も可能です。

ファイナルファンタジーIV

赤い翼（赤き翼）：バロン王国の公式採用機である量産型飛空艇。
エンタープライズ：シドが建造した最新型飛空艇。後にミスリル加工され、マグマの上も航行可能になります。
ファルコン：赤い翼をベースに建造された飛空艇。ドリルが装備されています。
魔導船：ミシディアに伝わる伝説の月よりの船。月と青き星を行き来できます。

ファイナルファンタジーV

飛空艇：ロンカ時代に建造された飛空艇。飛行モードと航行モードに変形可能で、後に潜水機能も追加されます。

ファイナルファンタジーVI

ブラックジャック号：セッツァーが所有する飛空艇。内部にカジノがあります。
ファルコン号：セッツァーの友人ダリルが所有していた飛空艇。ブラックジャック号よりも高速です。

ファイナルファンタジーVII

ハイウインド：神羅が所有していた高速飛空艇。物語の中盤で主人公たちが強奪します。
ゲルニカ: 神羅所有の物資運搬用飛空艇。
シエラ号:ハイウインドに代わる新しい飛空艇。シドの妻から名前を取られている。

ファイナルファンタジーVIII

ラグナロク：エスタの高性能飛空艇。SF色の強いデザインが特徴です。

ファイナルファンタジーIX

プリマビスタ：タンタラス劇団の霧機関の劇場艇。アレクサンドリア軍に撃墜されます。
レッドローズ：アレクサンドリア王室専用の霧機関飛空艇。
ヒルダガルデ1号、2号、3号：リンドブルムのシドが開発したジョウキキカンを動力とする飛空艇。
インビンシブル：クジャが使用していたテラの飛空艇。生物の魂を動力とします。
ヴィルトガンス：リンドブルム公国の霧機関軍用飛空艇。
フェンリル：ゾーン、ソーン、黒のワルツ3号が使用した霧機関小型飛空艇。
アーク：召喚獣。飛空艇の姿から変形して攻撃します。

ファイナルファンタジーX

ファーレンハイト（コンチネンタルサーカス）：海底に沈んでいた古代の飛空艇。アルベド族がサルベージします。

ファイナルファンタジーX-2

セルシウス：アニキとダチが発見した飛空艇。カモメ団の拠点として使用されます。

ファイナルファンタジーXI

飛空艇：ジュノ大公国を起点とする定期便。一般人でも利用できます。
武装飛空艇：ジュノ大公国の特殊機関が所有する飛空艇。
○○シド号：バストゥーク共和国のシドが秘密裏に建造した飛空艇。クエストを通じて入手できます。

ファイナルファンタジーXII

シュトラール：バルフレアの愛機。高度な運動性能を誇ります。
アルケイディア帝国の飛空艇：歴代FFの召喚獣の名前が付けられています。
ベイルージュ：ヴァン達が手に入れた謎の飛空艇。

ファイナルファンタジーXIII

リンドブルム：コクーン聖府軍の大型空母。
パラメキア：コクーン聖府軍旗艦。元々はファルシだったものを改造した飛空艇です。
コクーンの飛空艇：サッズが操縦する飛空艇。墜落します。
ミネルヴァ:妖鳥ミネルヴァが変形した飛空艇。
グラン＝パルスの飛空艇：グラン＝パルス製の飛空艇。魔物の体当たりで大破します。

ファイナルファンタジーXIV

エンタープライズ：シドの飛空艇。第七霊災で失われたと思われていましたが、後に発見されます。
魔導船ラグナロク：光の神ハイデリンから託されたマザークリスタルを動力とする飛空艇。

ファイナルファンタジーXV

ニフルハイム帝国の飛空艇：敵国の飛空艇。搭乗はできません。
レガリア：レギス国王の愛車。ゲームクリア後、飛行機型に改造可能です。

ファイナルファンタジーXVI

古代文明の飛空艇の残骸：拠点の材料として利用される。

ファイナルファンタジー零式

民間会社の飛空艇
試作強襲型飛空艇【セッツァー】：ヴァイルの地で発見された古代の飛空艇。

外伝作品

聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜：ダンジョンとして登場。
ファイナルファンタジータクティクス：飛空艇の存在を匂わせる記述や遺跡が登場。
ファイナルファンタジータクティクス A2 封穴のグリモア：飛空艇公社の定期便が登場。
ファイナルファンタジー (OVA)：プリンプリン号や「鉄の翼」の飛空艇が登場。
FF：U 〜[[ファイナルファンタジー:アンリミテッド〜]]:シルヴィアが登場。
チョコボの不思議なダンジョン2:シドウインドが登場
チョコボレーシング 〜幻界へのロード〜：インビンシブルが隠しレーサーとして登場。
マリオバスケ 3on3:レインボーシップが登場。
チョコボと魔法の絵本 魔女と少女と5人の勇者:ラグナロクが登場。
* MARIO SPORTS MIX：スターシップが登場。

飛空艇は、FFシリーズの世界観を彩る重要な要素の一つであり、各作品で異なるデザインや役割を持っています。これらの飛空艇の存在は、プレイヤーの冒険心を刺激し、物語への没入感を深める役割を果たしています。

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