飯島重雄

飯島重雄：地域社会発展に尽力した千葉県議会議員

飯島重雄氏は、1931年12月28日、千葉県旭市（旧海上郡旭町）に生まれました。千葉県立匝瑳中学校（現・匝瑳高等学校）卒業後、東京の衣料問屋に勤務した後、家業を継ぎました。

1971年4月、千葉県議会議員選挙に初当選。以後、9期連続で当選を果たし、県政に携わりました。議会運営委員会委員長や自民党県連議員会長などの要職を歴任し、県政の中枢を担う存在として活躍しました。

県議会議員としての活動では、地元旭市をはじめとする東総地域の活性化に尽力しました。東総文化会館や千葉県立東部図書館の誘致に尽力したほか、農業の振興にも力を注ぎ、ハウス栽培の奨励などを通して地域経済の活性化に貢献しました。

県政においては、川上紀一氏や沼田武氏といった千葉県知事の誕生を支援するなど、県政運営に大きな影響力を持つ存在でした。また、水野清系議員のまとめ役として、県議会における円滑な連携に貢献しました。

特に、成田空港問題においては、空港建設への理解と地域住民の生活安定を両立させるため、多大な努力を払いました。空港建設に反対する勢力との間で困難な調整を続け、地域社会の安定に尽力しました。しかしながら、1998年10月28日、中核派による放火事件の被害に遭い、自宅と事務所、車両が焼失するという痛ましい出来事を経験しました。

政治家としての活動以外にも、飯島氏は独特の視点を持っていました。例えば、県連のパーティーを敢えて仏滅に開催したエピソードがあります。これは、祝事と重ならず、会場費も安く済むという理由によるものでした。このようなユーモアと合理性を兼ね備えた人物像がうかがえます。

これらの功績が認められ、旭日中綬章（自治功労）を受章、旭市名誉市民にも選ばれました。

2004年には自らの半生を綴った『マイ・ウェイ』を出版するなど、多方面で活躍しました。

飯島重雄氏は、2019年9月13日、クモ膜下出血のため87歳で逝去されました。その生涯は、地元への深い愛情と県政への献身、そして困難にも屈しない強い意志で貫かれたものでした。地域社会の発展に貢献した彼の功績は、長く人々の記憶に刻まれることでしょう。

主な業績

千葉県議会議員9期
議会運営委員会委員長
自民党県連議員会長
東総文化会館誘致
千葉県立東部図書館誘致
ハウス栽培奨励
成田空港問題への対応
旭日中綬章（自治功労）
旭市名誉市民

著書

『撃たなかったアメリカ兵』（広葉会、1994年）
* 『マイ・ウェイ』（広葉会、2004年）

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