飯豊山地

飯豊山地について

飯豊山地（いいでさんち）は、福島県、新潟県、山形県の三県にまたがる山地であり、越後山脈の北部に位置しています。北は荒川、東は国道121号大峠、南は阿賀川、西は越後平野に囲まれた飯豊山塊を中心とした山地です。晴れた日には、北に朝日山地、東に吾妻連峰、南に会津盆地や那須岳、西に日本海まで見渡せる絶景が広がります。

地形と特徴

最高峰は大日岳で、標高は2128メートルです。その他にも、飯豊本山、北股岳、烏帽子岳、御西岳など、2000メートル級の山々が連なり、これらは飯豊連峰と呼ばれています。この山域は磐梯朝日国立公園の一部を構成しており、その自然景観は多くの人々を魅了しています。

山体のほとんどは花崗岩で構成されており、山頂部には平らな地形が見られる一方で、中腹以下は深い谷によって刻まれています。冬には北西からの季節風が直接吹き付けるため、一帯は数メートルもの雪に覆われます。この豊富な雪解け水は、水力発電に利用され、山地周辺には多くの発電所が設けられています。また、飯豊山地は、阿賀野川水系、荒川水系、最上川水系の分水嶺としても重要な役割を果たしています。

東北アルプスとしての異名

飯豊山地は、朝日山地と並び、「東北アルプス」という異名を持つほど、その山容は非常に大きく、万年雪も残っています。そのため、登山をする際には、十分な知識と装備が不可欠です。地元では「いいとよさん」とも呼ばれており、古くから農民などの信仰登山の対象となってきました。飯豊本山には、飯豊山神社奥社が祀られています。

主な山岳

飯豊山地には、以下のような主要な山岳があります。

大日岳（2128m）
飯豊山（本山・2105m）
北股岳（2025m）
烏帽子岳（2,017m）
三国岳（1644m）
朳差岳（1636m）
飯森山（1595m）
[二王子岳]

周辺の山小屋

飯豊山地周辺には、登山者のための山小屋がいくつかあります。これらの山小屋は、登山ルートや季節によって営業状況が異なるため、事前に確認が必要です。

参考文献

『会津大事典』 国書刊行会

関連項目

山脈と山地の一覧
* 磐梯朝日国立公園

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