飾りのない歌

Chageのソロ名義としては通算4作目となるオリジナルアルバム、『飾りのない歌』は2024年 8月28日にUSM JAPANより発売されました。これは、2010年に発表された前作『&C』からおよそ14年ぶりとなる待望の作品であり、アーティストChageの45周年というキャリアにおける大きな節目を飾る記念碑的なアルバムとして位置づけられています。

アルバムには、Chageがこれまでに生み出してきた楽曲の中から選び抜かれたものと、新たに制作された作品群、合計10曲が収められています。その収録曲の構成は特徴的で、アルバムタイトルにも冠された先行配信曲「飾りのない歌」を含む3曲の最新曲と、ファンからのリクエストを募った企画「Chage BEST SONGS "電リク"」を通じて選ばれた7曲を、長年にわたり活動を共にするバックバンド「1/6」のメンバーと共にセルフカバーしたバージョンで構成されています。バンドとの一体感が色濃く反映されたサウンドが、本作の大きな魅力の一つと言えるでしょう。

収録曲は以下の通りです（[ ]内はオリジナル発表時の名義や時期など）。

1. 飾りのない歌
2. Begins Now〜万華鏡の刹那〜
3. 横顔の月
4. ロマンシングヤード -1/6 ver.- [CHAGE and ASKA 1987年]
5. すごくこまるんだ -1/6 ver.- [CHAGE and ASKA『SEE YA』1990年]
6. TOKYO MOON -1/6 ver.- [Chage 2011年]
7. Reason -1/6 ver.- [CHAGE and ASKA『SEE YA』1990年]
8. 勇気の言葉 -1/6 ver.- [MULTI MAX 1993年]
9. equal -1/6 ver.- [Chage『Hurray!』2015年]
10. SOME DAY -1/6 ver.- [MULTI MAX 1989年]

アルバムタイトル曲「飾りのない歌」は、著名な作家である万城目学が作詞に初めて挑戦したことでも話題となりました。「Begins Now〜万華鏡の刹那〜」と「横顔の月」は、このアルバムのために書き下ろされた新曲として、作品に新たな息吹を吹き込んでいます。セルフカバー楽曲には、CHAGE and ASKA、MULTI MAX、Chageソロとしてのキャリアを彩ってきた名曲群が含まれており、「ロマンシングヤード」は2度目、「SOME DAY」に至っては4度目のセルフカバーとなります。これらの楽曲が、現在のChageとバンド「1/6」によってどのように再解釈され、新たな生命が吹き込まれているかが聴きどころです。

本作は通常盤のほか、初回限定盤もリリースされました。初回限定盤には、映像特典を収録したDVDまたはBlu-rayと、オリジナルグッズが付属します。映像ディスクには、「飾りのない歌」のミュージックビデオや、作詞家・万城目学とChageによるスペシャル対談が収録されているほか、アルバム制作過程を垣間見ることができるスタジオライブのドキュメンタリー映像も収められています。スタジオライブ映像には、「SOME DAY」「equal」「ロマンシングヤード」「Begins Now〜万華鏡の刹那〜」「飾りのない歌」「Reason」「すごくこまるんだ」「勇気の言葉」といった楽曲のパフォーマンスが収録されており、アルバムサウンドの核であるバンド「1/6」との演奏の魅力が存分に伝えられています。

アルバムリリース後の2024年9月1日からは、全国コンサートツアー『Chage Live Tour 2024 〜ちゃげっていうひと〜』が開催され、本作収録曲も披露されながら、ファンとの直接的な交流を通じて新たな音楽世界が展開されています。

このアルバム制作には、Chageと「1/6」のメンバーを中心に、数々の名演を支えてきたミュージシャンたちが参加しています。ドラムは沼澤尚、ベースは沖山優司が全曲で担当。ギターは山本タカシが全曲、西川進が一部楽曲で参加しています。キーボードは森俊之と河野圭が楽曲の世界観に合わせて演奏。コーラスにはAMAZONS（大滝裕子、斉藤久美、吉川智子）とChage自身が参加し、楽曲に厚みと深みを与えています。ストリングスには後藤勇一郎グループと弦一徹グループが加わり、壮大なサウンドを演出。コーラスアレンジは吉川智子が手掛けています。これらの優れたプレイヤーたちの参加が、アルバム『飾りのない歌』の豊潤な音楽性を支えています。

もう一度検索