館山健太

館山健太：不屈の精神で道を切り開いたプロバスケットボール選手

館山健太（たてやま けんた、1990年12月26日 - ）は、秋田県秋田市出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはスモールフォワード。卓越したシュート力と粘り強いディフェンスで、Bリーグの舞台で活躍しました。

バスケとの出会いと挫折

小学校時代にバスケットボールを始め、秋田市立秋田南中学校ではジュニアオールスターを経験。名門・秋田県立能代工業高等学校に進学し、2年次にはインターハイ・国体で2冠を達成。3年次にはU-18日本代表に選出され、アジア選手権で4位入賞を果たしました。専修大学に進学後、4年次の2013年1月にbjリーグの秋田ノーザンハピネッツに入団し、プロ選手としてのキャリアをスタートさせました。

しかし、プロの世界は決して順風満帆ではありませんでした。2015-16シーズンには、チームからアメリカでのワークアウトを受ける機会を与えられましたが、出場機会は減少し、思うような結果を残すことができませんでした。シーズン終了後、秋田との契約は更新されず、恩師である佐藤信長氏が率いる青森ワッツに移籍することになります。

苦難を乗り越え、Bリーグへ

bjリーグがBリーグへと移行した2016-17シーズン、B2リーグ所属の青森ワッツで50試合に出場。着実に経験を積みます。そして、2017-18シーズン、館山はB3リーグの鹿児島レブナイズと契約。ここで、彼の才能が開花します。2018-19シーズンも鹿児島に残留し、2018年12月4日の岩手ビッグブルズ戦ではスリーポイント9本を決め、チーム記録となる6連勝に大きく貢献。2019年3月31日の岐阜スゥープス戦では、試合終了間際に決勝点を挙げるなど、勝負強さも見せつけました。このシーズン、54試合に出場した館山は、スリーポイント成功率で前年を上回る38.2%を記録し、2シーズン連続でタイトルを獲得。B3リーグを代表するシューターとしてその名を轟かせました。

困難を乗り越え、引退へ

2019-20シーズンはB3の東京八王子ビートレインズと契約。しかし、八王子の経営状態が悪化し報酬の遅配などが発生、館山は2020年1月20日に八王子との契約を解除し、同じB3リーグの埼玉ブロンコスに移籍しました。埼玉では2月までに10試合に出場しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響でB3リーグは中止となってしまいます。

シーズン終了後の2020年5月15日には3x3のTACHIKAWA DICE.EXEと契約しましたが、6月30日、自身のツイッターにて引退を表明。TACHIKAWA DICE.EXEとの契約も8月に解除されました。引退後は地元の秋田に帰郷し、一般企業に就職。新たな人生を歩み始めています。

館山健太は、決してエリート街道を歩んだ選手ではありません。しかし、どんな状況でも諦めずに努力を続け、自らの道を切り開いてきました。彼の粘り強いプレースタイルと、常に前向きな姿勢は、多くの人々に勇気を与えてくれるでしょう。

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