香山公園 (北京市)

香山公園：歴史と自然が織りなす北京の宝石

香山公園は、北京市海淀区に位置する広大な公園で、その歴史は清朝の帝室庭園「静宜園」に遡ります。かつて皇帝が避暑や狩猟を楽しんだこの地は、現在では市民の憩いの場として、また国内外からの観光客を魅了する名所として親しまれています。

歴史

香山公園の歴史は古く、唐や遼・金の時代にまで遡ります。金朝時代には「大永安寺」が建立され、皇帝の宮殿が隣接されました。元・明の時代には、皇帝が夏には涼を求め、秋には狩猟を楽しむ場所となりました。清朝に入ると、康熙帝によって香山宮殿が建設され、乾隆帝の時代には大規模な庭園「静宜園」として整備されました。

しかし、咸豊10年（1860年）には、イギリス・フランス連合軍によって略奪・焼却され、光緒26年（1900年）には八カ国連合軍によって再び破壊されるという悲劇に見舞われました。その後、1913年にはカトリック系の教育機関「輔仁社」が設立され、1917年には洪水被災者のための「香山慈幼院」が開設されるなど、様々な歴史的変遷を経てきました。

1949年には中国共産党中央委員会が一時的に拠点を置き、1956年に一般公開され、現在の香山公園となりました。1979年には園内の碧雲寺が再建され、公園の一部として公開されています。2019年には、中国共産党中央委員会の事務所が「香山革命記念地」として整備され、一般公開されています。

自然

香山公園は、豊かな自然に恵まれており、森林面積率は96％に達します。5,800本以上の原生樹木が生い茂り、北京の原生樹木の総数の4分の1を占めています。マイナスイオン濃度が高く、空気の澄んだ場所としても知られています。

特に有名なのは、秋の紅葉です。「香山紅葉」は「新北京十六景」の一つに選ばれており、14万本の紅葉樹が山を彩ります。中でもハグマノキが最も多く、1200ムーの面積に10万本以上が植えられています。燃えるような赤や黄色に染まる山々は、訪れる人々を魅了してやみません。

アクセス

香山公園へのアクセスは、公共交通機関を利用するのが便利です。

地下鉄（ライトレール）: 西郊線
路線バス: 318系統、360系統、505系統、563系統、698系統、932系統などが香山を経由します。

まとめ

香山公園は、豊かな歴史と自然が織りなす北京の宝石です。清朝の帝室庭園としての優雅さ、革命の歴史を伝える史跡、そして秋の紅葉の美しさ。これらの要素が融合し、訪れる人々に感動と癒しを与えてくれます。北京を訪れる際には、ぜひ香山公園に足を運んでみてください。

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