香月駅

香月駅の概要と歴史

香月駅（かつきえき）は、福岡県北九州市八幡西区大字香月にかつて存在した日本国有鉄道（国鉄）香月線の駅です。この駅は1985年（昭和60年）4月1日に香月線自体が廃止されたことに伴い、廃駅となりました。興味深いことに、香月駅は北九州市内に位置していましたが、市の中心である小倉駅にアクセスするにはいったん中間市や水巻町を経由しなければならない、いわゆる「飛び地駅」でした。これは、他の駅ではあまり見られないユニークな状況であり、特に特定都区市内に含まれていませんでした。

駅の歴史

香月駅が開業したのは1908年（明治41年）7月1日です。当初は国鉄筑豊本線の貨物支線が中間駅から当駅まで開業された際に設置された貨物駅として機能を開始しました。1911年（明治44年）10月1日には旅客の取り扱いも始まり、一般駅としての役割を果たすようになりました。この際、中間駅から香月駅までの区間が香月線として独立し、筑豊本線から分かれました。

1915年（大正4年）には、鞍手軽便鉄道（後の筑豊鉄道（2代））が香月駅から野面駅までの区間を開業し、さらなる利便性が向上しました。次の年、1916年4月1日には荷物取り扱いも始まりましたが、1954年（昭和29年）には筑豊鉄道（2代）の当駅から野面駅までの区間が廃止されてしまいます。

1974年（昭和49年）には貨物の取り扱いが廃止され、1984年（昭和59年）には荷物の取り扱いも終了しました。そして1985年4月1日、香月線の全線が廃止されると同時に香月駅も廃駅となりました。

駅の構造

香月駅は廃止時点で単式ホームを持つ有人駅で、ホームは1面1線の構造でした。また本線のみならず機回し線も有していたため、貨物の取り扱いが円滑に行えるよう設計されていました。

利用状況と輸送量

1962年度のデータによると、香月駅の1日平均乗車人員は732人であったと言われています。これは当時の交通の便の良さを示す数字であり、多くの乗客がこの駅を利用していたことを意味しています。

現在の状況

香月駅の跡地は現在、西鉄バス香月営業所として利用されています。その一角には、かつてこの駅が存在していたことを示す駅名標や説明板が設置されています。これは、地域の交通の歴史を今に伝える重要な役割を果たしています。香月駅は廃駅となったものの、その記憶は地域の人々の間で語り継がれていることが感じられます。

まとめ

香月駅はその独自の立地条件と歴史から、鉄道の一部として多くの人々に重要な役割を果たしてきました。廃駅とはいえ、多くの人々の記憶に残り続け、地域の発展に寄与してきたことは疑いようがありません。また、香月駅の存在は、今もなお人々の心に生き続けています。

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