香港特別行政区律政司司長

律政司司長とは

律政司司長（Secretary of Justice）は、香港政府において司法行政を統括する役職であり、日本語では「司法長官」と訳されることもあります。この役職は、司法行政を担う官庁である律政司を率いると同時に、香港特別行政区の行政長官に対する法律顧問としての役割も担っています。香港政府内での序列は第4位と高く、重要なポストの一つです。ただし、他の司長とは異なり、政策決定を行う局を指導する立場にはありません。

返還前は律政司（Attorney General）と呼ばれており、その役割は現在の律政司司長と同様に司法行政を統括するものでした。

歴代の律政司司長

職務の性質上、歴代の律政司司長は弁護士資格を持つ人物が任命されています。

香港返還後の律政司司長

梁愛詩 (Elsie Leung Oi-sie)：1997年7月1日から2005年10月20日まで務めました。民建連の創設メンバーであり、現在は全国人民代表大会常務委員会香港特別行政区基本法委員会副主任を務めています。
黄仁龍 (Wong Yan-lung)：2005年10月20日から2012年6月30日まで務めました。曽蔭権行政長官によって任命されました。
袁國強 (Rimsky Yuen Kwok-keung)：2012年7月1日から2018年1月6日まで務めました。資深大律師（シニア・カウンセル）の資格を有しています。
鄭若驊 (Teresa Cheng Yeuk-wah)：2018年1月6日から現職です。こちらも資深大律師の資格を持つ人物です。

香港返還前の律政司

香港がイギリスの統治下にあった時代、律政司は全てイギリス人が務めていました。華人が任命されることはありませんでした。以下に歴代の律政司を列挙します。

Paul Ivy Sterling (1844-1855)
Thomas Chisholm Anstey (1855-1859)
William Henry Adams (1859-1860)
John Jackson Smale (1860-1866)
Julian Pauncefote (1866-1874)
John Bramston (1874-1876)
George Phillippo (1876-1879)
Edward Loughlin O'Malley (1880-1889)
W. Meigh Goodman (1890-1902)
Sir Henry Spencer Berkeley (1902-1906)
William Rees-Davies (1907-1912)
J. A. S. Bucknill (1912-1914)
Sir Joseph H. Kemp (1914-1930)
C. Grenville Alabaster (1930-1941)
G. E. Strickland (acting) (1946)
John Bowes Griffin (Dec 1946-1951)
Arthur Ridehalgh (1952-1961)
Maurice Heenan (1962-1966)
Denys Tudor Emil Roberts (羅弼時) (1966-1973)
John Williams Dixon Hobley (1973-1979)
John Calvert Griffiths (1979-1983)
Michael David Thomas (唐明治) (1983-1988)
Jeremy Fell Mathews (馬富善) (1988 - June 30, 1997)

関連役職

政務司司長：香港政府の主要な役職の一つで、政策の調整や政府運営を担います。
財政司司長：香港の財政政策を統括する役職です。

外部リンク

現任者のプロフィール: 現任の律政司司長の公式プロフィールです。
* 律政司司長オフィス: 律政司司長オフィスの公式サイトです。


この情報が、律政司司長についての理解を深める一助となれば幸いです。

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