香瑠鼓

香瑠鼓 (かおるこ)

香瑠鼓（かおるこ、1957年4月23日生まれ）は、日本の著名な振付師であり、社会に積極的に貢献する活動家でもあります。本名は五十嵐薫子（いがらしかおるこ）で、東京都に生まれました。彼女は立教女学院高等学校を卒業後、早稲田大学社会科学部に進学し、新たな舞台芸術の分野でのキャリアを伸ばしていきます。

振付家としてのキャリア

香瑠鼓の振付デビューは1986年に遡り、石井明美の楽曲『CHA-CHA-CHA』がその第一作目です。1980年代後半から1990年代前半にかけて、BaBeやWink、Mi-Keなど数多くのアーティストとのコラボレーションを通じて名声を高めました。特にSMAPの香取慎吾が演じる「慎吾ママ」の振付を担当したことで、多くの人々にその名を知られることとなりました。

また、香瑠鼓は2004年には北海道日本ハムファイターズの公式応援歌の振付を手がけ、さらにポッキーのCFやリサイクルマークECOマークキャンペーンの振付も行いました。国際的な活動としては1998年に長野パラリンピックの開会式、2001年の東アジア競技大会など、国際舞台でもその才能を発揮しています。映画『嫌われ松子の一生』や『20世紀少年』の振付も手掛け、アートとエンターテインメントの融合に貢献しました。

障害者支援と新しいメソッド

香瑠鼓は1996年から障害のある人たちを対象にした「バリアフリーワークショップ」を実施しています。彼女の活動は多くのメディアに取り上げられ、2000年にはエイボン女性年度賞の芸術賞を受賞しました。様々な障害にかかわらず、コミュニケーションを可能にする方法を探求する中で、「ネイチャーバイブレーション」という独自の即興メソッドを開発しました。このメソッドは、様々な人々のメンタルおよびフィジカル面に影響を及ぼすことから、多くの団体で注目されています。

さらに、大学で講義も行い、認知科学や舞踊学の観点からの研究が進められています。彼女は東京大学大学院においてもその成果を発表し、国際心理学学会でも反響を呼びました。

後進への支援と公演活動

香瑠鼓は即興アーティスト集団「ApicupiA」をプロデュースし、次世代の振付家やダンサーの育成に力を入れています。「バリアフリーカンパニーApi-Lucky」を主宰し、障害のあるメンバーたちとも西日本各地で数々の公演を行っています。海外公演にも積極的で、2002年にはエジンバラフェスティバルに参加し、様々な国際舞台でそのパフォーマンスを展開しています。彼女の公演は、日本古来の共生の思想を芸術的に表現したり、観客とのインタラクションを大切にしたりするものが多いです。

代表作品

香瑠鼓の振付作品には、多くの広告CMや音楽ビデオが含まれており、フジカラーの『写ルンです』や、JRAシリーズの振付は評価されています。また、彼女が担当したWinkの「淋しい熱帯魚」や、B.B.クィーンズの「おどるポンポコリン」は、いずれも日本レコード大賞を受賞しています。さらに、NHKの番組や自身のエッセイも多くの人々に影響を与え、彼女の功績は広く認知されてきました。

香瑠鼓は、振付だけでなく、社会貢献にも積極的な活動家として名を馳せており、彼女の成果は今後も多くの分野で発展することでしょう。

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