馬引沢 (多摩市)

馬引沢（まひきざわ）について

馬引沢（まひきざわ）は、東京都多摩市にある地名で、行政区分としては馬引沢1丁目および2丁目が存在しています。郵便番号は206-0023で、東京都の多摩ニュータウン開発区域内に位置し、その周囲は聖ヶ丘や諏訪、乞田川に囲まれた細長い地域となっています。最寄りの駅は、京王相模原線および小田急多摩線が乗り入れる永山駅です。

歴史的背景

この地名は、もともとは大字連光寺の一部に属しており、町名を決める際に連光寺の小字から名付けられたと言われています。地元住民の中には、「まびきさわ」や「まびきざわ」と呼ぶ人もいるようです。馬引沢という名称は、沖谷戸から乞田川に流れ込む沢に由来しています。この沢が地域のほぼ中心を南北に貫通し、そこにはかつて厳しい道が存在していたため、馬を降りて引いて通らなければならなかったと言われています。

伝説では、馬引沢への道が連光寺小字本村から一つしかなかったころ、この道の途中に金色の薬師如来が祭られていて、その近くで馬を降りて通ったとされています。ただし、この薬師如来像は1966年に火災で焼失してしまいました。

地名の変遷と区画整理

現在の馬引沢と、かつての小字馬引沢は完全に一致しているわけではありません。小字馬引沢は、現在の馬引沢地区の大部分の他に、諏訪1丁目・3丁目・4丁目、聖ヶ丘2丁目～4丁目の一部も含まれていました。特に多摩ニュータウン第5住区のエリアは早期に区画整理が行われ、諏訪地区に編入されました。

1977年には、町名についての議論が始まったものの、地元の意見がまとまらず、結局1979年には馬引沢地区が「諏訪7丁目」となりましたが、地域住民からは混乱を避けるために、1986年に「諏訪元町」とするよう要望が寄せられました。その後、馬引沢という地名が選ばれ、1990年に馬引沢1丁目と2丁目が新設されました。

人口と学区

2018年1月1日の時点での馬引沢の世帯数および人口は、正式な統計には記載されていませんが、地区の発展に伴い住民も増加しています。また、小中学校の学区についても、新設された地域に応じた教育機関が指定されています。

地価と施設

住宅地の地価は、2014年1月の公示地価によれば、馬引沢2丁目13番15の地点で1平方メートルあたり186,000円となっており、多摩市内でも注目されるエリアです。地域には馬引沢第一公園や自治会館などの公共施設があり、住民の交流の場となっています。

馬引沢は、多摩ニュータウンの一部として発展してきた歴史を持ち、住民同士のつながりが強い地域です。今後の発展が期待される場所でもあります。

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