馮天薇

馮天薇（フォン・ティエンウェイ）：シンガポールの卓球界を牽引するメダリスト

馮天薇（フォン・ティエンウェイ、Feng Tianwei、1986年8月31日 - ）は、シンガポールの女子卓球選手であり、オリンピックメダリストとして知られています。中国出身でありながらシンガポールに帰化し、同国の卓球界を大きく飛躍させた立役者です。

生い立ちと卓球との出会い

1986年、馮天薇は中国黒龍江省ハルビン市に生まれました。両親は決して裕福ではありませんでしたが、彼女の卓球への才能を信じ、生活を切り詰めながら練習に励ませました。彼女が16歳の時、母親が病気で亡くなるという悲しい出来事がありましたが、その直後の中国ジュニア全国大会で優勝するという偉業を成し遂げました。

シンガポールへの移籍と国際舞台での活躍

中国代表チームに所属していた時期もありましたが、心筋炎を患いチームを離れました。その後、日本卓球リーグでのプレーを経て、2007年にシンガポールのForeign Sports Talent Schemeにより同国へ移住、シンガポール国籍を取得しました。

2008年の北京オリンピックでは、団体戦で銀メダルを獲得。これはシンガポールにとって、1960年ローマオリンピック以来のメダルであり、独立後初の快挙となりました。2010年の世界卓球選手権団体戦では、中国を破りシンガポールを初優勝に導きました。2012年のロンドンオリンピックでは、シングルスで銅メダル、団体戦でも銅メダルを獲得し、その実力を世界に示しました。

Tリーグへの参戦

2018年からは、日本のTリーグに参戦し、日本ペイントマレッツの一員としてプレーしています。

主な戦績

オリンピック
シングルス：3位（2012年）
団体：2位（2008年）、3位（2012年）
世界選手権
女子団体：優勝（2010年）
女子シングルス：ベスト8（2009年、2011年、2013年、2015年、2017年）
女子ダブルス：3位（2013年、2015年、2017年）
ワールドカップ
シングルス：3位（2008年、2013年、2016年、2019年）
団体：2位（2009年、2010年）
アジア選手権
シングルス：3位（2015年）
団体：2位（2009年、2011年）
アジア大会
シングルス：3位（2014）
団体：2位（2010）
アジアカップ
優勝（2015）
ITTFワールドツアー・グランドファイナル
シングルス：優勝（2010）
* ダブルス：優勝（2012）

馮天薇は、その卓越した技術と精神力で、シンガポールの卓球界を牽引し、数々の国際大会で輝かしい成績を収めてきました。彼女の活躍は、シンガポールのスポーツ界に大きな影響を与え、多くの人々に感動と勇気を与えています。今後の活躍も大いに期待されています。

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