駅コード

駅コードとは、複数の鉄道事業者を跨いで駅に割り当てられるコード番号のことで、駅ナンバリングとは異なり、事業者間の連携を目的としています。駅コードは、鉄道の自動改札機での利用や、不動産情報システムでの利用など、様々な場面で活用されています。

日本における駅コードの種類

日本国内では、主に以下の3種類の駅コードが知られています。

1. サイバネコード
- 日本鉄道サイバネティクス協議会が定めたコードで、主に自動改札機で使用されます。
- 複数の鉄道事業者を跨ぐ連絡運輸において、発着駅や経由駅を認識するために用いられます。
- 磁気乗車券やICカード乗車券に記録されます。
- JRの駅には全国で一意のコードが定められていますが、私鉄では一部重複している場合があります。

2. 全国沿線・駅コード
- 公益財団法人国土地理協会が整備・販売する「緯度経度付き全国沿線・駅データベース」に含まれるコードです。
- 日本国内の全鉄道路線と各駅に一意の番号が割り当てられています。
- 不動産流通標準情報システム(REINS)で、物件の最寄り駅を特定するために使用されています。
- 全国で一意であるため、不動産情報サイトや就職情報検索など、幅広い分野で活用されています。
- ただし、複数の路線で同じ名前の駅や、乗り換えが近い駅のグループ化は考慮されていません。

3. 事務管理コード
- 旅客営業取扱基準規程(旅程)で定められたコードで、駅番とも呼ばれます。
- JRの駅は6桁、会社線の駅は7桁で表示されます。
- 乗車券の発行時に記載され、運賃や料金の算出に使用されます。
- 地域や路線ごとに規則性がありますが、新駅開業や管轄会社の変更により連続性が失われることがあります。
- 『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表』や『社線運賃・料金算出表』に記載されていますが、現在では入手が困難になっています。

その他の駅コード

駅にコード番号を振る行為は自由に行えるため、独自のコード体系を提供する事業者も存在します。たとえば、[駅探]]のように独自のコード体系を[[アプリケーションサービスプロバイダ]方式で提供する事業者や、駅データ.jpのように独自のコード表を無償提供する事業者があります。

統一コードの必要性

統一された駅コードがないため、不動産ポータルサイトごとに路線名や支線の扱いが異なるなど、不便が生じている現状があります。産業振興のためには、路線や駅の一意な共通コードを保守し、それらによる検索、名前変換、コード変換、地図ソフト連携などが行えるソフトウェアツールやAPIを、広く利用できるようにすることが重要です。

JRバスの駅コード

鉄道以外にも、JRバスの一部路線でバス停留所やバスターミナルに駅コードが割り当てられています。

まとめ

駅コードは、鉄道事業者間での連携や、不動産情報システムなど、様々な場面で活用される重要なシステムです。統一されたコード体系の整備や、APIの提供が進むことで、より便利で効率的な情報利用が期待されます。

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