駐日イタリア大使館

駐日イタリア大使館

駐日イタリア大使館は、イタリアが日本の首都東京に設置している大使館です。別名、在東京イタリア大使館とも呼ばれています。

歴史

1866年の日伊修好通商条約締結により、日本とイタリアの間にはじめて外交関係が樹立されました。しかし、国交樹立直後のイタリア外交使節団がどこに代表部を置いていたかは、定かではありません。

現在大使館がある場所は、かつて旧伊予松山藩邸であり、その後、1924年まで松方正義公爵が邸宅として使用していました。松方公爵の没後、1928年に日本政府からイタリア大使館の用地として旧松方公爵邸への移転が提案され、1929年に合意。1932年に大使館は三田二丁目（綱町）へ移転しました。

1928年には、日光中禅寺湖畔にアントニン・レーモンド設計による大使館別荘が建設され、1997年まで使用されました。この別荘は後に栃木県が買い取り、「イタリア大使館別荘記念公園」として一般公開されています。

第二次世界大戦中

第二次世界大戦中、1942年7月に本国との連絡機でわずかながら手紙のやり取りができたものの、1943年9月のイタリアの敗戦後、大使館員の立場はイタリア社会共和国側につくか、連合国側のイタリア王国側につくかで分かれました。

大使館内では、マリオ・インデルリ大使以下約50名がイタリア王国側につき、2名がイタリア社会共和国側につきました。その後、イタリア社会共和国側につく者が増え、オメロ・プリンチピニが代理大使に就任しました。イタリア社会共和国側につくことを拒否した外交官は、警察の監視下のもと、東京の田園調布にあるサンフランシスコ修道院で終戦までの間を過ごしました。

1945年4月の東京大空襲で大使官邸が焼け落ち、事務所も大きな被害を受けました。大戦末期には、大使館の拠点を軽井沢の尾崎行雄別荘に移転、また箱根の富士屋ホテルにも大使館員が疎開しました。

大使館の再建と現在

1960年代には、イタリアの建築家ピエール＝フランチェスコ・ボルゲーゼと日本の建築家村田政真によって改築案がまとめられ、ボルゲーゼと村田の設計に基づいて1965年に新しい大使館が竣工し、現在に至ります。

大使館の敷地内には、大使公邸のほか、各省庁の事務所棟が併設されています。また、フェラーリをはじめとするイタリア企業の発表会やパーティなどにも使用されています。

所在地と大使

現在の特命全権大使は、2021年10月27日に就任したジャンルイジ・ベネデッティです。

ギャラリー

[イタリア大使館の写真1]
[イタリア大使館の写真2]
[イタリア大使館の写真3]

関連項目

日伊関係
在大阪イタリア総領事館
在イタリア日本国大使館
カラビニエリ
大石主税良金ら十士切腹の地
イタリア大使館別荘記念公園

外部リンク

駐日イタリア大使館
駐日イタリア大使館（イタリア語）
駐日イタリア大使館 (@ItalyinJPN) - X（旧Twitter）
駐日イタリア大使館 (ambasciataitaliatokyo) - Facebook

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