高井戸インターチェンジ

高井戸インターチェンジ

高井戸インターチェンジ（たかいどインターチェンジ）は、東京都杉並区高井戸西に位置する中央自動車道（中央道）のインターチェンジ（IC）です。本線からの出口のみが存在するクォーターICであり、中央道下り線への入口はありません。また、高井戸インターチェンジに隣接する高井戸出入口（たかいどでいりぐち）は、首都高速4号新宿線の出入口として機能しています。

概要

中央道 高井戸IC

中央自動車道の起点である高井戸ICは、上り線からの出口のみを持つクォーターICです。一般道から中央道下り線を利用するためには、首都高速4号新宿線を経由するか、国道20号線を進み調布ICを利用する必要があります。当初、高井戸ICには本線への入口も設置される計画がありましたが、近隣住民の反対運動により実現していません。この反対運動は、1970年代から1980年代にかけて特に激しく、道路建設による環境悪化を懸念する住民の声が大きく影響しました。1976年には、日本道路公団、東京都、杉並区、周辺の小学校とそのPTAとの間で、IC建設に関する協議会が設立され、合意形成が不可欠となりました。その結果、1986年に上り線出口のみが完成しましたが、下り線入口は未だ建設されていません。

一方で、高井戸ICに下り線入口がないことに対しては、運輸業界などから不便さを指摘する声が上がっており、経済界からも経済損失や災害対応への懸念が表明されています。また、杉並区自身も建設要望を提出しており、住民アンケートでも下り線入口の設置を求める意見が多く寄せられています。2011年には、高井戸公園の整備計画に伴い、小学校の移転計画が持ち上がり、5者協議が前進するのではないかとの期待がありました。そして2022年6月には、周辺環境の変化を受けて杉並区が下り線入口の設置に向け、NEXCO中日本を支援する方針を明らかにしました。

下り線入口の候補地としては、環八通り中ノ橋交差点の西側と、さらに西側の旧富士見丘小学校前の2案が検討されています。NEXCO中日本は2020年度までに下り線入口の工事を完了する計画を示していますが、具体的な建設計画についてはまだ公表されていません。

首都高速 高井戸出入口

高井戸出入口は、杉並区下高井戸に位置し、都道14号線（東八道路）から分岐して接続する首都高速4号新宿線の出入口です。料金所はなく、首都高速の料金は永福本線料金所で徴収されます。

烏山シェルター

高井戸ICの西側に隣接する烏山シェルターは、中央道建設時の住民運動の結果として設置された施設です。全長約240メートルのトンネル状のシェルターで、高速道路の騒音や粉塵を防ぐ目的で設置されました。このシェルターは、周辺住民の生活環境を守るために、中央道調布IC-高井戸IC間の開業条件の一つとして設けられました。また、高架下の一般道路建設も反対運動により実現せず、現在も更地のままとなっています。

道路

E20 中央自動車道 (1番)
首都高速4号新宿線 (411番)

接続する路線

東京都道14号新宿国立線（東八道路）
東京都道311号環状八号線（環八通り、中ノ橋交差点で間接接続）

歴史

1973年（昭和48年）8月15日: 首都高速4号新宿線 永福出入口-高井戸間開通に伴い、首都高速高井戸出入口開設。
1976年（昭和51年）5月18日: 中央道 高井戸IC-調布IC開通に伴い、首都高速道路と接続（この時点で中央道方面のランプなし）。
1986年（昭和61年）3月31日: 高井戸IC上り線オフランプ開設。

周辺

京王井の頭線 高井戸駅
京王線 八幡山駅
浴風会
東京都立杉並総合高等学校
杉並区立高井戸東小学校
上高井戸児童館
杉並清掃工場
杉並区高井戸市民センター
杉並区立高井戸小学校
高井戸児童館
杉並区立富士見ヶ丘小学校
世田谷区立武蔵丘小学校
世田谷区立上北沢小学校
東京都中央卸売市場松原市場

隣接する施設

首都高速4号新宿線

(409) 永福出入口 - (411) 高井戸出入口

E20 中央自動車道

(1) 高井戸IC - 中央JCT（仮称・事業中） - 三鷹TB/BS - (3) 調布IC

脚注

[外部リンク]
高井戸｜首都高ネットワーク案内｜首都高ドライバーズサイト
* 昭和48年2月 中日ニュース No.997_2「道路なんかいらない」 - YouTube・中日映画社

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