高垣勝次郎

高垣勝次郎

高垣勝次郎（たかがき かつじろう、1893年10月26日 - 1967年4月30日）は、日本の実業家。

人物

旧三菱商事最後の社長であり、戦後の財閥解体によって解散した三菱商事を再興し、その初代社長を務めました。広島県尾道市の出身で、東京銀行の最後の頭取および東京三菱銀行の初代頭取を務めた高垣佑は彼の息子です。

来歴

第一高等学校を経て、1918年に東京帝国大学法学部を卒業後、新設された三菱商事に入社しました。ロンドン支店をはじめ、上海支店長、新京支店長、ハルビン支店長など、そのキャリアの大半を大陸で過ごし、三井物産に劣らない業績を上げました。1944年には取締役に就任。満州で終戦を迎え、1946年に帰国。同年、常務取締役、翌1947年には代表取締役社長に就任しますが、GHQによる解散命令（財閥解体）を受け、同社の清算人となります。

1952年には不二商事の社長に就任しますが、1950年末から財閥規制関係の諸政令が廃止・緩和されると、百数十に分散していた新会社をまとめ上げ、1954年、三菱商事の大合同を実現させ、初代社長に就任しました。同年発足された「金曜会」の初代世話人にも就任。当時のマスコミからは、新生三菱商事のシンボルにふさわしい貫禄の持ち主と評されました。

1957年には、新設された官民合同の貿易業輸出会議の初代会長を務めるなど、精力的に活動し、輸出の伸張に尽力、新生三菱商事の足元を固めました。1960年に会長、1966年に相談役に退きましたが、その間も昭和石油会長、三菱レイヨン、三菱倉庫、三菱日本重工業（現三菱重工業）、三菱セメント（現三菱マテリアル）などの取締役を兼任。その他、経団連常任理事などの要職も務めました。

受賞・栄典

1958年：藍綬褒章を受章。
1962年：輸出振興の功績により内閣総理大臣表彰を受彰。
1965年：勲三等旭日中綬章を受章。
没後、正四位勲二等瑞宝章が贈られました。

高垣勝次郎は、激動の時代において、三菱商事を再建し、日本の経済発展に大きく貢献した傑出した実業家でした。

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