高山博

高山 博（たかやま ひろし）

高山博は、1956年8月20日に福岡県浮羽郡田主丸町で生まれた日本の有名な西洋史学者です。彼は東京大学で教授として教鞭を執りながら、主に中世の地中海世界の研究を行っており、世界中の学術界でも高い評価を受けています。

学歴とキャリアの歩み

高山氏は1980年に東京大学文学部を卒業し、同年4月に同大学の大学院へ進学しました。彼は西洋史学を専門とし、1984年にはイェール大学の歴史学専攻に博士課程で入学しました。ここでジョン・ボズウェル教授の指導を受け、1988年には東京大学大学院を単位取得退学しました。その後、1990年にはイェール大学で博士号を取得します。

職歴としては、1987年にはイェール大学でティーチング・アシスタントとして勤務し、その後、1990年からは一橋大学で助教授として日本の教育界におけるキャリアをスタートさせました。1993年からは東京大学文学部の助教授となり、1998年には大学院人文社会系研究科の助教授に昇進。その後、2004年には教授に就任し、現在に至るまで教育や研究を続けています。

受賞歴

高山氏はその業績に対して数々の賞を受賞しています。特に1993年には『中世地中海世界とシチリア王国』によりサントリー学芸賞を受賞し、続けて1994年には地中海学会賞とマルコ・ポーロ賞も手に入れました。また、2016年にはその功績が評価され、紫綬褒章を受章しています。

主な著作

高山博の著作は非常に多岐にわたり、単著の作品には次のようなものがあります。

• - 『中世地中海世界とシチリア王国』（1993年）
• - 『神秘の中世王国――ヨーロッパ、ビザンツ、イスラム文化の十字路』（1995年）
• - 『ハード・アカデミズムの時代』（1998年）
• - 『中世シチリア王国』（1999年）
• - 『歴史学未来へのまなざし――中世シチリアからグローバル・ヒストリーへ』（2002年）
• - 『「知」とグローバル化――中世ヨーロッパから見た現代世界』（2003年）
• - 『ヨーロッパとイスラーム世界』（2007年）
• - 『中世シチリア王国の研究　異文化が交差する地中海世界』（2015年）

また、共編著としても多くの重要な書籍に参加し、例えば『西洋中世史研究入門』や『信仰と他者――寛容と不寛容のヨーロッパ宗教社会史』などがあります。さらに訳書としては、ジャネット・L・アブー＝ルゴドによる『ヨーロッパ覇権以前――もうひとつの世界システム』があり、これは彼と他の研究者たちによって翻訳されています。

まとめ

高山博はその革新的な研究と著作を通じて、現代の西洋史の理解を深めるために貢献しています。彼の著書は学術的な研究にとどまらず、広く一般の読者にも手に取られており、歴史という分野の重要性を伝え続けています。また、彼の豊富な知識と経験は、東京大学での教育を受ける多くの学生にとって貴重な資源となっています。

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